「ＢＲＩＣＳ＋」が機運に応じて生まれたことは次の点を意味している。ＢＲＩＣＳは、一つには貿易投資、通貨・金融、インフラの相互接続、持続可能な発展、革新と産業協力などの分野で利益一致点を見つけ出し、新産業革命がもたらす歴史的機会を共同でつかみ、実務的協力の新たな分野と新たな方式を積極的に探り、連携の絆を強め、ＢＲＩＣＳ協力メカニズムが安定的かつ長期的に続くようにする必要がある。その一方で、ＢＲＩＣＳ協力の波及範囲と受益範囲を積極的に拡大し、広範なパートナーシップを築き、共同の希求をよりよく伝え、共同のビジョンを実現し、人類共通の課題に対して合理的にソリューションを提供し、ＢＲＩＣＳ協力メカニズムを新興市場と発展途上国が団結・協力し、互いにウィンウィンの関係を築くための「エンジン」にしていくべきでもある。ＢＲＩＣＳ協力を世界発展と国際構造変化という歴史のプロセス上に置いて見るならば、最初の「黄金の１０年」を経たＢＲＩＣＳ協力メカニズムは、新興経済体と発展途上国の集団台頭という歴史的潮流の下で国際社会がグローバル経済ガバナンス構造最適化を内在的に希求しているということであり、また将来各国間の相互信頼、協力、発展、ウィンウィンのひな型にもなっていくだろう。

国連開発計画（ＵＮＤＰ）総裁のアヒム・シュタイナー氏は先ごろ、「ＢＲＩＣＳが自身の発展経験を出発点として地域・世界問題を研究討論していることは、すでに新興市場と発展途上国が自身の発展によって世界に影響を及ぼせることを示している」と述べた。「ＢＲＩＣＳ＋」という協力モデルは、新興市場と発展途上国が世界をより大きく変えることを可能にし、各国間の新たな互恵的協力関係構築の礎となり、ＢＲＩＣＳメカニズムによってより多くの発展途上国が利益を受けられるようになると同時に、国際関係の民主化と世界の多極化を促進していくことだろう。