中国国防部の呉謙報道官は2日、日本の2016年版『防衛白書』について談話を発表した際、次のように述べた。
日本の防衛省が2日に発表した2016年度『防衛白書』のうち、中国に言及した内容はこれまで使い古された言い回しを改めず、中国の正当かつ合理的な国防・軍隊建設をむやみにあげつらい、南中国海・東中国海などの問題をいわれなく煽りたて、全編を通して中国軍に対する悪意、中国と隣国との関係に対する妨害、国際社会に対する欺瞞に満ちている。中国軍はこれに対し強烈な不満と断固たる反対を表明し、かつ日本に厳粛な申し入れを行うものである。
南中国海問題では、日本はあらん限りの力を尽くして関係国の関係悪化をそそのかし、愚かにも南中国海の水をかき回して濁らせ、どさくさまぎれに不当な利益をせしめることをたくらんでいる。ここで、我々は日本に対し厳粛に通告しなければならない。南中国海の航行の自由には元来問題はない。問題があるというなら、むしろそれは日本など域外国が南中国海問題に介入し、地域の平和と安定を破壊したことである。日本は中国が力による現状変更を行っていると揚言しているが、むしろ日本に聞きたい。日本政府が独断専行した不法な「島購入」は現状変更ではないのか?自衛隊の南西方面軍事力配備強化は現状変更ではないのか?日本が新安保法案で集団的自衛権行使を容認したことは現状変更ではないのか?うまくやるつもりがかえって悪い結果を招くことのないように、日本には間違った言行を慎むようご忠告申し上げる。