ホーム >> 政治 >> 本文 |
中日関係は改善傾向にあるが政治的相互信頼は依然脆弱
|
· 2016-06-02 |
タグ: 中日関係;日本青書;政治 | 印刷 |
■平和主義思想は日本の主流から転落する恐れ
日本の各大手機関の世論調査では、新安保法案の支持率は最低時でも25%前後あった。また、新安保法案の国会への提出から最終的な可決までの間、安倍内閣支持率は下落したものの、最低時でも35%を保った。
その理由として、まず日本が80年代から掲げてきた「普通の国」との目標が次第に国民に受け入れられてきたことがある。新安保法反対運動において、一部の参加者が反対したのは法律そのものではなく、法律の審議過程だった。次に中国の台頭、朝鮮半島核問題、国際テロの頻発なども日本政府が脅威を誇張し続ける口実となり、新安保法案で「存立危機事態」において自衛隊を派遣する根拠となった。最後に従来型の紙媒体が新安保法について大規模な議論や報道を行なわなかったうえ、テレビ局などに対する政府のコントロールもあり、与党の主張に有利な世論空間が形成された。こうした要因の相互作用の下、2015年の反安保法闘争は一定規模にはなったものの、新安保法案の可決を阻止するにはいたらなかった。将来を展望すると、日本において平和主義思想は依然存続するが、社会の主流の思想からは次第に転落する恐れがある。
■低失業、低インフレ、低成長が日本経済の常態に
世界経済が互いに融合する中、各国・地域の経済成長への外部環境の影響は強まっている。現在、世界経済は金融危機以降最も複雑で厳しい状況にある。IMFは2015年度に世界経済の成長率予測を年初の3.8%から3.1%へと4回にわたり下方修正した。今後もいくつかのリスクが存在する。米国経済は回復の勢いが相対的に安定しているが、さらなる利上げの頻度と幅は一部のエコノミーに衝撃を与え、日本経済に不確定性をもたらす。欧州経済は回復が依然脆弱だ。中国など新興国や途上国は成長がおしなべて減速している。地政学的リスクはコモディティおよび世界資本市場の動揺と調整を招き、日本企業の生産の海外移転も経済成長に対する輸出の牽引的役割を弱めている。
2016年を展望すると、日本は構造改革を引き続き推進するだろう。例えば法人実効税率を32.11%から29.97%へと引き下げる(2018年度に29.74%へとさらに引き下げる)。これは企業のコストを下げ、投資機会を増やし、工業・鉱業生産を促進するうえでプラスだ。輸出の外部環境は多少改善し、世界経済の成長率は2015年をやや上回るだろう。その他に、日本政府は消費を刺激し、経済成長を牽引するため、企業に再三賃上げを要請している。また、雇用状況は引き続き改善し、エネルギー価格の下落は国内の住民に実質所得の増加効果をもたらす。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年6月1日
前のページへ12 |
|