香港の繁栄と平和、安定を見たがらず、動乱ばかりを望む人は常にいるものだ。暴動、警官隊襲撃、放火、暴徒、覆面者……こうした暗黒のイメージにあふれた言葉が、こともあろうに「平和的で、理性的で、抑制的」な「東洋の真珠」香港と関連づけられた。しかもそれはお祝いムードあふれる旧正月に起こった。香港は混乱に陥り、世界を呆然とさせた。
一部の香港人は西洋民主主義の東洋における手本を自任してきた。しかし中東や北アフリカ、東欧の状況から見ても、世界の文明史から見ても、西洋民主主義は百病を治療する霊験あらたかな妙薬ではない。「セントラル占拠」から「反水客」衝突(「水客」は価格の安い香港で日用品などを購入し中国本土で売りさばく個人輸入業者)、そして旺角(モンコック)警官隊襲撃に至るまで、まったくもって文明人のすることではなく、愚昧で無知な社会の暴徒が働く行為である。こうした行為の一つ一つに、西洋民主主義が香港の風土に合わないことが表れている。
香港旺角暴動事件は、悪い手本ではあるが正しいことを知る助けになる「反面教材」だ。この暴動が起きたことで、善良な人々は、口々に「愛港」(香港を愛す)と叫ぶ香港独立派の真の姿をはっきりと見て取り、独立派が旧正月というめでたい祝日に乗じて殴打や破壊、略奪を働くのにいかに手段を選ばなかったかをその目で見ることになった。独立派の言うところの政治的要求は「一国二制度」反対に過ぎず、その目的は香港を西側反中勢力の橋頭堡にすることだ。