国連気候変動パリ会議が11月30日に開幕した。この会議は、気候温暖化抑制をめぐって、2020年に期限を迎える「京都議定書」に代わる新たな合意に達することが期待されている。
1997年に調印された「京都議定書」は、主に先進国の二酸化炭素排出量削減計画で、当時は発展途上国の排出量が少なかったなどの要因から、発展途上国に対する量的制限は行われなかった。しかしそれ以降、地球気候温暖化の趨勢が日増しに深刻になり、発展途上国の二酸化炭素排出量が次第に拡大。誰が世界の二酸化炭素排出抑制責任を負うかをめぐって、先進国であるEUや米日間でも激しい論争が起こった。
中国は2010年よりも前にすでに世界一の二酸化炭素排出国となっており、発展と二酸化炭素排出量削減の矛盾は中国において極めて際立った問題として表れている。中国は二酸化炭素排出総量が絶えず増加する一方、中国の1人当たり二酸化炭素排出量は米国のような先進国にはるかに及ばず、後者の数分の1でしかない。中国が引き続き発展するには、短期的には依然として新たな二酸化炭素排出の余地を必要としている。
北京は2014年、二酸化炭素排出量ピークを2030年に設定し、かつ排出量ピークを早めるという目標を正式に発表した。中国は初めて自国に二酸化炭素排出に関する絶対的な数値指標を設定した大型新興経済体である。こうした中国の措置はフランスやドイツなど先進国の政府に賞賛され、米国の二酸化炭素排出量削減指標とリンクする関係にある。