気候変動パリ会議は12日夜、「パリ協定」を採択し、2020年以降の世界の気候変動対応行動について枠組みを策定した。この協定は1992年の「国連気候変動枠組み条約」、1997年の「京都議定書」に続く、世界の気候変動対応プロセスにおける新たな実質的拘束力を持つ文書である。世界の気候ガバナンスはこれから新たな道のりを歩み始めることになる。
内容的には、「パリ協定」はその歴史的に与えられた地位に恥じないものになった。削減・抑制と適応、責任と義務、力の入れ具合・志と発展の余地といった関係を処理する上で、公平かつ合理的で、総合的にバランスが取れている。協定は完全というわけではないものの、世界の気候ガバナンス・プロセスが大きな一歩を踏み出すことを妨げはしない。広く共通認識を結集した基本枠組みは出来上がったが、多くの細かい作業と具体的な実行は今後の課題となる。「パリ協定」はゴールではなく、新たなスタートラインなのだ。
「パリ協定」の採択は各国の利益と世界の利益のバランスを体現しており、その背後には各国の最も広範な共通認識とたゆまぬ努力が結集している。中国が協定の採択を後押しするために果たした重要な貢献は特に印象深いものだ。
気候変動パリ会議の開催前に、中国はすでに米国、フランス、インド、ブラジルなど関連する大国と広く意思疎通を図っており、国際社会が資金や力の入れ具合など焦点となっている問題で共通認識に達することができるよう貴重な原動力を注ぎ込んできた。最終的な「パリ協定」文書の中に、中国の主張ははっきりと刻まれている。「共通だが差異ある責任」原則の堅持や、資金問題について「着実なロードマップ策定」を先進国に求めるなど、条約の実行を促し、公平原則を体現する上で、中国は他が代わることのできない貢献を果たした。中国は協定の採択後、協定の実施を積極的に推進し、協力・ウィンウィンの世界気候ガバナンス体系を構築する意向を示した。