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中国、一般世帯の平均人口3人割れの意味することは?
  ·   2021-05-14  ·  ソース:人民網
タグ: 人口;国勢調査;社会
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中国の第7回全国国勢調査の統計によると、家庭戸(日本の「一般世帯」に相当)の1世帯当たりの平均人口は2.62人で、2010年に実施された第6回国勢調査の3.10人と比べて0.48人減少した。つまり、1世帯当たりの人数が3人以下になったということだ。中国新聞網が報じた。

「3人」を割った世帯平均人数

一般世帯とは、家族を中心として共に生活している世帯だ。

中国人民大学人口・発展研究センターの宋健副主任は、「家庭の規模が縮小していることは、現代化が進む中で起きる家庭の変化の大きな特徴と見なされている。1960年代以来、中国の一般世帯の平均規模は縮小の一途をたどり、1964年の平均4.43人から1990年には3.96人、2010年には3.10人にまで減少した」と説明する。

1世帯当たりの平均人数が4人から3人に減り、さらに3人を割ったということは、一体何が起きているのだろうか?

原因は?

国家統計局によると、一般世帯の規模が縮小し続けている主な原因は、中国の人口流動が日に日に頻繫化しているほか、住宅環境が改善され、若者が結婚後、親と別世帯を構えるようになっていることなどが挙げられる。

南開大学経済学院の教授で、中国人口学会の原新副会長は、「出産率の低下と少子化が家庭の規模が小さくなっている根本的な原因」と指摘する。

そして、「人戸分離人口(現在の居住地と戸籍登録地が半年以上にわたり異なる国民)が増加し、若者が結婚後、親と別世帯を構えるようになって、数世代の家族が一緒に住むというケースが減っている。また、結婚しない人や離婚する人、子供を持たない夫婦『ディンクス』が増えているというのが、一般世帯の規模が縮小している原因だ」と分析する。

宋副主任も、「中国の一般世帯の規模が縮小していることは、『計画出産』と関係があると考えられている。長期に渡って実施された一人っ子政策により、各家庭の子供の数が極めて少なく抑えられた。それにより、一般世帯の規模が縮小した。一般的な家庭を例にすると、既婚夫婦が子供を1人生む場合と3人生む場合を比較すると、一般世帯の規模は2人縮小する」との見方を示す。

一般世帯数が増加

また宋副主任は、「出産率が低い水準で安定しているのを背景に、家庭の規模の縮小は、一般世帯の数の急増の影響も受けている。一般世帯人口総数と一般世帯総数は時の経過と共に増加傾向を見せているものの、その2つを比べると、一般世帯数のほうが増加ペースが速い」と指摘する。

第7回国勢調査の統計によると、中国全土の一般世帯の数は4億9416万世帯で、その人口は計12億9281万人だった。第6回国勢調査の一般世帯の数は4億152万世帯で、その人口は計12億4461万人だった。

宋副主任は、「一般世帯数の急増は、世帯を構える人が増加していることを反映している。これは、中国で現代化と都市化が進んでいることと密接な関係がある。改革開放(1978年)以来の経済発展と、1980年代以来、段階的に実施された住宅制度改革により、より多くの中国人がマイホームを所有するようになった。また、移転、流動が日に日に活発になり、元々同じ世帯に住んでいた家族がバラバラに生活するようになっている。一般世帯数の急増により、一般世帯の規模の縮小が進むと同時に、家庭の構造も大きく変化した」との見方を示す。

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