中国の公共医療衛生改革は計画経済体制下での無料もしくは公費による医療を廃止し、一時は医療難、医療費が高すぎる問題が生じた。そのために、「住民の医療費負担を効果的に軽減し、医療難、医療費が高すぎる問題を着実に緩和する」ということは中国の医療改革における目標の1つとなり、最終的に中国は「都市・農村部住民をカバーする基本医療衛生制度を構築・健全化し、人々に安全で、有効で、便利で、廉価な医療衛生サービスを提供する」ことを願った。
この目標を達成するため、中国は医薬品衛生体制改革を踏み込んで推し進め、重要な段階的成果を挙げた。国家衛生健康委員会のデータによれば、中国の基本医療保障制度は既に都市・農村部住民をカバーしている。都市部職員基本医療保険、都市部住民基本医療保険、新型農村協力医療保険の加入人数は13億人を超えており、カバー率は97%以上と、中国は世界で最も規模の大きい基本医療保障ネットを構築している。医療機関の面でみると、中国全土の医療衛生機関の総数は99万以上にのぼる。2018年の中国全土の医療衛生機構の総診療者数は延べ83億1000万人に達し、医療サービスは基本的に診療需要を満たしている。医薬品の保障の面からみると、基本医薬品の選択、生産供給、使用、医療保険による還付システムがさしあたって形成されており、医薬品供給の保障水準はさらに向上している。
これらの効果が最終的に表すものこそ、住民の健康状態の絶え間ない改善だ。中国国民の健康水準は発展途上国でトップクラスとなっている。平均寿命は77歳に達し、乳児の死亡率は0.61%にまで下がっている。
しかし、公共医療衛生は国際社会における難題で、特に中国の工業化・都市化のプロセスと高齢化傾向の加速に従って、住民の健康は伝染病と慢性病という二重の脅威に直面しており、人々の医療衛生サービスに対する需要は日増しに高まっている。それと同時に、中国の衛生資源、とりわけ良質なものが不足し、分布不均衡の矛盾は依然として存在しており、医療衛生事業の改革・発展の任務はやはり非常に困難だ。
そのため、医療衛生事業改革を踏み込んで推進し続け、住民全体の健康をしっかりと守り、保障し、増進して、国民がより健康に長生きできるようにするためには、依然としてたゆまぬ努力が必要だ。
「北京週報日本語版」2019年9月26日