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現代の中国人はなぜ2人目の子供を望まないのか
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本誌評論員 蘭辛珍 · 2019-01-28 · ソース:北京週報 |
タグ: 人口;出産;社会 | ![]() 印刷 |
次いで挙げられるのは生活へのプレッシャーだ。中国経済は発展を遂げたが、人々の生活へのプレッシャーはむしろ増えている。現代の中国人夫婦には住宅や教育、医療などの出費がかさむだけでなく、介護の負担も重くのしかかる。本来子供を持ちたいという願う夫婦であっても、その望みを抑えざるを得ないのだ。教育費を例にみると、新浪教育が発表した「2017年中国家庭教育消費白書」のサンプリング統計によれば、世帯年収に占める教育費の割合は就学前で26%、義務教育および高校で21%、大学となると29%となっている。つまり、子供を多く生むほど教育費がかさみ、生活水準は大幅に下がるということだ。
第三に、出産適齢期にある女性の総数が減少していることだ。恒大研究院の調査データによれば、中国の出産適齢期の女性人口は減少し続けており、2030年には20~35歳の女性は2017年に比べて31%減ると予測されている。
最後に、社会における女性の独立心の向上による影響だ。目下、中国社会において男女平等は基本的に実現しており、妻が主導権を握る家庭も珍しくない。女性の学歴や教育水準は全体的に高くなり、経済面でも自立できるようになっていることで、結婚、そして出産年齢が遅くなる傾向はますます顕著になっている。さらに都市部に暮らす多くの女性は生涯独身を貫く、もしくはDINKs(共働きで、結婚してもあえて子供を産まない夫婦)であることを選ぶ。これらの現象は全て出生率の低下に影響を及ぼしている。
人は経済社会の発展における基礎および原動力であり、一部の西側諸国では過度な低出生率が既に大きな社会発展問題を引き起こしている。中国はこれらの例を戒めとして、事前に十分な対策を採らなければならない。出生率をバランスの取れた水準に保つことは今後の社会に必要なことであり、さらには国家の発展に欠かせないものなのである。
「北京週報日本語版」2019年1月28日
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