豆汁は北京独特の飲み物。緑豆(リョクトウ)から春雨や澱粉を製造した後、薄緑色の残り汁を発酵させて煮込んだもの。清・乾隆帝時代には、豆汁は宮廷の食卓に出されるようになった。北京では、「豆汁を飲まざる者は本物の北京人にあらず」と昔から言われている。なぜなら、豆汁のその独特の酸味と臭いは、飲み慣れている者でなければ、なかなか口にすることが出来ないから。豆汁の飲み方にも奥義がある。まず、ボコボコといくつか泡がでるくらいの温度に沸騰させる。それから、付け合せにカラシナの根の千切りをラー油にまぶした物と、「焦圏」と呼ばれるリング形揚げパンを一緒に出す。酸っぱさの中に甘みが残り、カラシナの塩味にラー油の辛さと、「焦圏」のパリッとした香ばしさが絶品といえる。
※錦馨豆汁店ーー広渠門内大街193号。崇文区磁器口東欖杆市にある老舗。出される豆汁や焦圏は、国内貿易部が認める「中華名点心」という。(編集WM)
「人民網日本語版」2008年7月2日 |