地質学者の王秉忱氏などの10名余りの地質専門家で構成する専門家チームはこのほど、貴州省銅仁市思南県に位置する烏江岩溶地質公園の地質や生態系を調査後、この地質公園はほかにない地表があり、生態系がそのまま残り、科学調査や観光の価値が相当あるとしている。
この地質公園の総面積は202.99キロ、自然や人文景観は豊富だ。園内には、石林、峡谷、地質構造遺跡、温泉、間欠泉、冷泉、いちいや銀杏などの貴重な樹種、清代民居、土家花灯、民間演劇などの人文景観もある。そのうち、烏江峡谷と思南石林はこの地質公園の最も大切な2つのスポットとなる。
専門家は思南石林での調査で、思南の石林露出面積は約4.9平方キロ、中国の同じ緯度地域でも今まで発見したもののうち、育ちがよく、生態系が立派に守られ、そのまま保存され、露出面積が最大のカルスト石林となる。石林はそれぞれ違った姿をし、柱、剣、塔、錐、針などの形で奇妙さを見せた。竹を抱き込んで育ち、自然の盆景となる石林も多い。同氏によると、思南石林はほかの石林にもあるパターンを揃え、多様な姿を見せ、石林、潅木林、竹林、農産物、住宅は互いに交錯して映りあい、人と自然、動物と植物が調和よく付き合い、最も調和する生態系を形成する。
実地調査に参加した中国科学院の院士によると、世界的に開発が早い地質公園の一部は開発が不当で、保護を怠ったためにある程度破壊された。思南烏江岩溶地質公園は古くからの地表をそのまま保存し、更にその保護に心を込める。同行する中国地質大学地球科学院の曾克峰副院長は「烏江岩溶地質公園はカルストの生まれ、育ちの過程を見せ、烏江峡谷の生まれ、変化の法則を示し、烏江峡谷の変化に対する研究、中国カルスト地域の「石」漠化対策に重要な意味を持つ。また、烏江岩溶地質公園の石林は多様な造形を見せ、生態系や景観は多種多様で、観光の価値は相当ある」と語った。
「東方ネット」2007年8月10日 |