什刹海周辺の胡同はほとんど鼓楼古建築保護地帯にある。ここは北京の重点保護胡同区域の一つではあるが、近年来やはり再開発の影響を少なからず受けている。鼓楼近くでは道の拡張のために一部の胡同は消え去り、筆者が三年前に撮影した胡同の一部はもう今日では見ることができない。
しかし、北京の歴史はこのような興亡の繰り返しの中で発展してきたのではなかっただろうか。古い文明を持つ都市は保存と発展の中でバランスをとらなければならない。町の記憶をとどめると同時に、現代の市民生活を満足させるインフラも整えなければならない。これは北京の市民と都市管理者が直面しているきわめて困難な任務だと言えよう。
任務は困難だが、北京にいると自然に美しい感じが湧いてくる。この感じは北京に来たことのない人、胡同をそぞろ歩いたことのない人には理解しがたいかもしれない。ちょっと一緒に什刹海を一周してみよう。
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