重点活動任務 

1.  改革によって「三つの解消、一つの低減、一つの補強」を深く推し進める。 

しっかりと効果的に過剰生産能力を解消する。今年は鉄鋼生産能力をさらに5000万トン前後削減し、石炭生産能力をさらに1億5000万トン以上廃棄することとする。同時に、石炭火力発電の生産能力5000万キロワット以上について廃棄したり建設を停止・延期したりすることとする。 

各都市の実情に即した対策をとって不動産の過剰在庫を解消する。住民の自己居住需要と都市部に移転する人々の住宅購入需要とを支援する必要がある。住むためのものという住宅本来の性質を堅持する。 

積極的かつ着実に過剰債務を解消する。全体のレバレッジ比率の抑制を前提に、企業のレバレッジ比率の引き下げを最重要課題とすることとする。 

さまざまな措置を講じて企業のコストを低減する。費用徴収項目をさらに半分以上減らすよう、中央レベルの企業関連行政事業性費用徴収を35項目撤廃または停止し、残りの項目については徴収基準をできる限り引き下げることとする。政府が価格を定める営利目的の企業関連サービスの費用徴収を減らし、引き続き「五険一金（養老・医療・失業・労災・出産保険と住宅積立金）」関連の保険料負担割合を適度に引き下げる。 

的確に力を入れて脆弱部分を補強する。今年は農村貧困人口をさらに1000万人以上減少させ、そのうちの340万人については移住・転居による貧困救済を完了させることとする。このため、中央財政の貧困対策特別資金を30％以上増額する。 

2.  重要な分野とカギとなる部分の改革を深化させる。 

政府の機能転換を不断に推進する。リスト方式管理制度を全面的に実施し、国務院各部門の権限・責任リストを策定し、市場参入ネガティブリスト制度の試行範囲を拡大する。 

財政・租税体制改革を引き続き推進する。付加価値税の税率構造を簡素化すべく、今年は、税率の4段階を3段階に簡略化し、政府予算・決算の公開を踏み込んで推し進める。 

金融体制改革にしっかりと取り組む。金融機関が本来の中心業務を際立たせて重心を実体経済に置くよう促して、実体経済を支える機能を強化し、資産経済への重心のシフトを防ぐ。 

国有企業・国有資産改革の推進を加速する。今年は国有企業の株式会社化・有限会社化を基本的に完了させることとする。混合所有制改革を深め、電力・石油・天然ガス・鉄道・民間航空・電気通信・軍需産業などの分野で実りある一歩を踏み出す。 

非公有制経済の活力をよりよく引き出す。非公有制経済の発展を支援する政策措置をしっかりと実行する。新しいタイプの政府と民間企業の関係の構築を急ぐ。非公有制企業が国有企業の改革に参加するのを奨励する。 

財産権保護制度の整備を強化する。各種所有制経済の組織と公民の財産権を法に基づいて保障し、企業の財産権を侵害する行為は、厳しく取り締まり、見つけ次第必ず正さなければならない。 

社会体制改革を大いに推進する。所得分配制度の包括的改革を深める。養老保険制度の改革を着実に推し進め、一部の国有資本の繰り入れによって社会保障基金を充実させる。医療・医療保険・医薬連動改革を深める。教育、文化、事業体などの改革を踏み込んで推進する。 

生態文明体制改革を深化させる。主体機能区制度と生態補償の仕組みをより完全なものにし、資源・環境のモニタリング・早期警報システムを確立し、国家自然資源資産管理体制の整備を試験的に進め、国立公園制のマスタープランを打ち出す。