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中国の人々の特色ある結婚観
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本誌記者・植野友和 · 2022-05-12 · ソース:北京週報 |
タグ: 結婚;お見合い;中日交流 | 印刷 |
このような結婚観や家庭観が一般的な中国では、親から子への「早く結婚しなさい」というプレッシャーは半端ではない。それを重荷と思う若者は確かに多いが、日本人である自分の目には、パートナー探しや結婚において、後押しの力となっていると映る。もちろん、日本にも結婚をせかす親はいるが、その熱意は中国ほどではないように思う。日本で両親が子どものためにお見合い相手を探し回るなどという話はまず聞いたことがなく、昭和以前はともかくとして、今は成人したらお互いに過剰に干渉しないのが一般的だ。それに比べ、中国の親子関係はより濃密であり、親は子どもに幸せな家庭を作って欲しいと強く願い、そのために口を出す。
筆者の友人の中には、地元に帰ると親にお見合いをしなさいと言われるけれど、自由恋愛がいいといって帰省しない子がいる一方、お母さんを安心させたいという一心で婚活を頑張っている子もいる。そして当然ながら、本当は独り身が気楽でいいけれど、親に言われて不本意ながらお見合いをする人もいる。いずれにせよ共通しているのは、いつかは結婚したい、もしくはしないといけないという強い思いである。
中国でも日本同様、少子化が大きな問題となっている。暮らしの中で出会いがない、経済的事情や仕事の都合などで結婚したくてもできないという話は、決して日本だけのことではない。だが、中国における少子化問題について、自分はあまり心配していない。すでに一人っ子政策の時代は終わり、二人っ子、さらには三人っ子が認められるようになっていて、それに対する政策的後押しも行われている。そして、それ以上に中国の人々の「子は宝」という揺るぎない価値観がある。
確かに、昨今の中国における出生率から悲観的な予測を打ち出す専門家も少なくない。だが、こちらで暮らして多くの人と交流していると、結婚して子どもを持つことを最大の幸せと捉える中国の人々の考えが、いかに根強いか思い知らされる。短期的に少子化はもう一段進むかもしれないが、中長期的にはよい形で解決されるのではないだろうかーーあくまで個人的見解だが、この国の未来について、自分はそのように楽観視している。
「北京週報日本語版」2022年5月12日
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