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それでも、私たちは武漢にいる
――武漢に留まり続ける日本人たち
本誌記者 李一凡 金知暁  ·   2020-02-14  ·  ソース:北京週報
タグ: 武漢;日本人;社会
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嬉しい時も悲しい時も、私は武漢の人々と一緒に過ごす

津田賢一さんと同じように武漢に残ることにした日本人は他にもいる。今年72歳の島田孝治さんだ。島田さんは武漢で暮らして10年目になり、今は武漢大学の近くで日本風カレー屋を2軒経営している。

 

カレー屋のお客さんと写真を撮る島田孝治さん(写真=本人提供)

島田さんは春節よりも前にお店を閉め、カレー屋で店長を務める丹子さんの実家、武漢市江夏区法泗街聯盟村を訪れていた。 

「私は今、毎日読書したり字を書いたりしていて、生活は普段とあまり変わりません。丹子さんの実家では一日三食おいしい家庭料理が食べられて、とても幸せです。新型コロナウイルスによる肺炎が生活に与える影響はほとんどありません」と島田さんは語った。最近、島田さんは毎日本を読んだり、丹子さんに中国語を学んだりして暮らしている。また、天気が良い時はマスクを着用して丹子さんの家族と山へ行って身体を鍛えたり、畑へ野菜をとりに行ったりすることもある。 

武漢市の郊外で暮らしている島田さんだが、武漢市内の状況に非常に関心を持っている。彼は毎日ニュースを見て情報を把握し、普段頻繁には連絡を取っていなかった友人たちにもよく電話をするようになり、互いに元気づけたり、不安や寂しさにとらわれないよう励まし合っている。島田さんは「武漢市内の状況は詳しく知りませんが、ニュースで見る限り、今の状況は深刻ですね。でも、みんなが一生懸命に頑張って困難を克服しているのも見ました。このような時こそ、お互いに助け合うべきです。この度の災禍を乗り越えた後、武漢市民がより真剣に自分のライフスタイルを見直し、衛生にもより注意するようになるのではと思います」との意見を述べた。 

新型コロナウイルスによる肺炎がもたらした不便さに関して、島田さんは少しユーモアを込めて語った。「こちらに来る前に持ってきた本はもうすぐ読み切ってしまいますので、不便といえば、封鎖措置で本を取りに戻れないことですね。そして、たばことコーヒーがないことです。事態が収束した後、まずおいしいコーヒーが飲みたいです」 

武漢で10年暮らす中で、島田さんはこの都市に深い思い入れを持つようになった。感染が拡大する前、彼は毎晩カレー屋の2階で日本語を無料で教えており、多くのお客さんや生徒たちと友達になった。 

新型コロナウイルスによる肺炎の発生後、日本に帰った方がいいと多くの人は島田さんにアドバイスしたが、彼はすべて断った。「私は今とても安全で、幸せです。ここ数年、私は自分のことを<武漢人>と思うようになりました。私は武漢の人々のそばにいます。嬉しい時も悲しい時も、武漢の人々と一緒に過ごしたいのです」と島田さんは言った。 

島田さんは続いて、「経済が急速に発展している武漢は、私が若い時に生活していた福岡に似ています。武漢で暮らしていると、自分がまるで青春時代に戻ったかのような感じがします。そして武漢の人々は親切で、また気持ちがまっすぐで、話す声は大きいですが、非常に温かく聞こえます」と語ってくれた。特にカレー屋の丹子店長のことを聞かれると、島田さんは幸せな気持ちを隠し切れない。「丹子さんと出会えたのはとても幸運なことです。彼女はまるで自分の父親の面倒を見るかのように私のことを思ってくれています。彼女の家族は私の家族です。そして、武漢は私の第二の故郷なのです」

「北京週報日本語版」2020年2月14日

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