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『無錫旅情』の舞台、今は中国有数の桜の名所に
本誌記者 勝又あや子  ·   2017-03-31  ·  ソース:
タグ: 桜;無錫市;中日交流
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世代を超えて広がる桜植樹の輪

今年は桜友誼林建設30周年という節目の年に当たる。日本からも例年に増して多くの市民が植樹活動や友好活動に参加した。埼玉県鶴ヶ島市から参加した細貝光義さん(68歳)は、「日中関係が良くない中、こういう活動は大事ですね。素晴らしい活動なので、また来年もぜひ来たい。民間の形でもっとつながっていきたいですね」と話す。

若い世代も参加している。今回が初訪中という吉田和花さん(21歳)は、中国に関心があり訪中経験もある父親の影響で中国に興味を持つようになった。植樹活動に参加したのは「中国と仲良くしていきたい」という思いからだという。日本語教員の養成課程を取っていた関係で、日本語学校に来ている中国人と交流する機会も多く、中国は身近な存在だ。「今回の活動で学生さんと交流できるのが楽しみです」と活動への抱負を語ってくれた。

細貝さんは言う。「今は若者がどんどん入ってきていて、若者の輪が広がっています。最初は昔のような不幸なことが起きないようにという願いから始まったものが、時代が変わっていくにつれて、今度は若者たちが日中の違う形のつながりを作り始めている。ちょうど次のステージかな」。

桜を通じた交流を次の世代へ

次のステージを担う若者の代表が倉岡駿さん(27歳)だ。日本人と中国人の若者が参加する「日中の未来を考える会」の上海支部代表を務める。植樹活動と国際花見ウィークのイベントには2年前に初参加し、今回が3回目。「来てみてこれはすごいと思いました。こんなに素敵な場所があるのに日本人が知らないのはもったいない。それで去年からツアーを組んで若い人を連れてくるようになりました」。今回のツアーには68人が参加。内訳は日本人と中国人がほぼ半々だ。中国人参加者からも、「花見は日本の文化。それを日本人と一緒にできるのが楽しい」と好反応だという。倉岡さんは「今後は無錫に来ることを毎年定番化し、合わせてソーシャルメディアなどで発信していきたい」と抱負を語った。

「日中共同建設桜友誼林保存協会」の新発田会長も倉岡さんたち若い世代の参加を歓迎し、活動を応援している。倉岡さんは、「植樹活動を始めた皆さんが30年前にやったことを僕らが受け取っているように、今後30年間の未来を考える時には、僕ら若い世代が今の行動を変えることがすごく大事。僕らの今の行動を変えていけば、下の世代の環境が変わっていく」と話す。

倉岡さんの取材後、「日中の未来を考える会」メンバーの写真撮影をしていると、通りかかった新発田会長が気さくに声をかけ、若者たちの輪に自然に加わった。桜を媒介にした友好活動は、確実に若い世代へと受け継がれているようだ。

中国側からの依頼で生まれ、日本で大ヒットした『無錫旅情』。桜の植樹活動が始まったのはちょうどこの歌が作られた頃に当たる。それから30年。『無錫旅情』のヒットがきっかけとなって無錫は多くの日系企業の進出先となり、桜の植樹活動は無錫を中国屈指の桜の名所にした。今、『無錫旅情』の続編を作るとしたら、その歌詞にはきっと鼋頭渚公園の桜が書き込まれるに違いない。

「北京週報日本語版」2017年3月31日

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