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イーロン・マスク氏の「人と機械の共生」は火遊びか?
  ·   2020-09-04  ·  ソース:人民網
タグ: テスラ;科学技術;経済
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通過して人での試験を実施できたとしても、埋め込み型脳インターフェースによる病気治療の結果を予測することは難しく、時間をかけ、ランダムにダブルブラインドテストを行って検証を進める必要がある。これ以前にも多くの失敗例があり、慎重の上にも慎重を期さなければならない。しかしマスク氏の壮大な志をみると、このデバイスを脳に埋め込んでの病気治療に意欲的であるだけでなく、さらに大きな野望を抱いている。マスク氏は公の場でたびたび、「2025年頃には、人工知能(AI)が人類を超えているだろう。脳をコンピューターにリンクさせる技術を開発できなかったら、未来のAIはペットを扱うように人類を扱うようになるかもしれない。AIに勝てないなら、AIに組み込まれるしかない」と述べている。

AIが人類を打ち負かすようになるのかは、非常に大きな論争の的だ。AIが人類を打ち負かす可能性があるとしても、AIに組み込まれ、脳をコンピューターとリンクさせる方法で人の能力を増強するのが理想的で適切で現実的な方法なのかどうかは、十分に検証する必要がある。予想できる結果の1つは、チップを埋め込まれた人は超人か半超人になるということだ。

マスク氏は、「ニューラリンクのデバイスは『チップを通じて直接音楽を聴く』機能を実現できる」と述べた。またマスク氏はこのデバイスが人体を刺激してオキシトシン、セロトニン、その他の化学物質を分泌させるかどうか、人体のニューロンやシナプスのように働くのかどうかについて、肯定的な回答をしている。

ニューラリンクのデバイスが人体を刺激してさまざまなホルモンを放出させるなら、チップを移植した人は何日間も飲食しなくても大丈夫ということになる。兵士なら「鋼鉄の兵士」になり、スポーツ選手なら現在の五輪記録保持者よりも速く、高く、強く動けることになる。問題は、こうしたチップ移植によって超人的な能力を与えられたら、世界の公正と公平をどのように保障するのか、という点だ。

また一方で、デバイスを移植すれば、ほとんどの人は意識や感情がコントロールされることになる。すると技術が意識を抑制することで人々が殺し合ったり、自分で自分を傷つけたりすることを含む人に対する傷害は、人類の滅亡につながる可能性さえある。このように考えると、果たして人類はこの技術を必要としているのかどうか疑問がわいてくる。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年9月3日

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