第三に、中国のビジネス環境が絶えず改善され、そのスピードの速さは一部の人の予想を超えた。企業は慈善団体ではなく、投資に際してリターンが得られるかどうかを判断し、ビジネス環境を見ることが必要だ。ビジネス環境の改善は中国各級政府の活動報告に盛り込まれ、明確な努力の方向性となった。全体的に見れば、中国のビジネス環境の改善は国際社会に認められている。2019年11月に発表された「2020年ビジネス環境報告」によれば、中国のビジネス環境世界ランキングは46位から31位に上昇し、2年連続で上昇幅の大きかった経済体ベスト10に入った。実力も環境も良くなったからこそ、テスラは中国、そして上海を選んだ。
もちろん、テスラの「上海スピード」は中国企業にも示唆をもたらした。つまり、ビジネスチャンスをつかむほか、イノベーションも忘れてはいけないということだ。テスラの国産化は中国自動車のサプライチェーンに全面的なアップグレードと、動力用バッテリーやインテリアなどの部品メーカーに急速な成長の契機を与えるという重要なチャンスをもたらした。同時に、中国企業は値下げしたテスラから絶え間のないイノベーションと質の高い発展を迫られている。
2020年1月7日、マスクCEOは再び上海に来て、中国産「Model Y」量産プロジェクトの立ち上げを発表した。きっと、マスクCEOとテスラは中国で新たな成功を収めるはずだ。そして、より多くの「テスラ」たちが中国で奇跡を生むに違いない。
「北京週報日本語版」2020年1月14日