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日韓の「1億人経済圏」は中米に揺さぶりをかけられるか
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· 2019-11-22 · ソース:人民網 |
タグ: 日韓関係;米国;経済 | 印刷 |
「日本のヤフーと韓国のLINE(ライン)が経営統合し、中米のIT(情報技術)覇権からの脱却をはかろうとしている」。ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)のサイトは19日、このような見出しで日韓企業の大きな動きを伝えた。ヤフーとLINEは18日に合意に達し、ヤフーの親会社の日本のソフトバンクグループ(SBG)とLINEの親会社の韓国のネイバーがそれぞれ50%ずつ出資して、共同で持ち株会社を設立することになった。海外メディアでは議論が相次ぎ、「両社は経営統合に際して少しも野心を隠そうとせず、両者による強強連合で『1億人経済圏』を揺り動かせば、中国と米国の大手科学技術企業に拮抗していける可能性がある」といった見方も出たが、統合を評価しない声の方が多い。「日韓のインターネット企業と中米との開きは非常に大きく、今回の統合がシナリオ通り勝利につながるかどうかはわからない」との分析もある。「環球時報」が伝えた。
中米に次ぐ「第三極」になれるか?
日本のNHKの19日の報道によると、ヤフーの川邊健太郎社長は18日の記者会見で、「(データプラットフォームが)中米に集中しており、1社の力だけでは追いつき追い越すことは難しいので、『提携』して東アジアに(中米に次ぐ)第三極を構築し、世界3くらいを目指すことにした」と述べた。経営統合案はこれから日韓両国で必要な審査を受けるが、目下の日韓関係の影響を受けるかどうかについては、「私どもの分析では懸念する必要はない」としたという。
韓国紙「中央日報」の19日の報道では、これまでずっと両社は日本でモバイル決済サービスをめぐって熾烈な競争を展開し、名実ともにライバル関係にあった。今、両社が経営統合に同意したことは、「同盟を結ぶ」必要に迫られてのことであり、両社の無用な競争をやめるためだ。LINEはチャットアプリやコンテンツの分野で優位に立ち、ヤフーはEC分野に強みがある。韓国の専門家は、「LINEとヤフーとの提携はインターネットと携帯電話端末との結合に相当し、両社はいずれも人工知能(AI)をめぐって核心的配置を進めている。今回の提携により両社は質の高いビッグデータを入手して、米国のGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)、中国のBATH(百度<バイドゥ>、阿里巴巴<アリババ>、騰訊<テンセント>、華為<ファーウェイ>)に拮抗できるようになるかもしれない」との見方を示した。
専門家 1+1<2
ヤフーとLINEは「理想はすごいが、現実はそれほどでもない」状況に直面する可能性もある。両社の時価総額を合わせると約294億ドル(1ドルは約108.6円)で、中国のEC大手・京東集団の478億5100万ドル、検索エンジン・百度の403億7400万ドルと比べても一定の開きがある。グーグルとアマゾンはそれぞれ約9千億ドル、アリババは約4800億ドル、騰訊は約4100億ドルだ。こうした大手とヤフー・LINEの新会社との開きはなお非常に大きく、「第三極」を構築しようと思ってもおそらく力不足で達成は難しい。
米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、日本以外の市場では、引き続き伝統的科学技術大手が市場で支配的地位を占める。ネットトラフィック分析サイト・スタットカウンターのまとめたデータでは、グーグルはアジア地域(中国市場を除く)の検索エンジンで92.64%のシェアを誇り、百度が2.13%で2位だ。また個人情報独占の問題があることから、両社の経営統合が日本の公正取引委員会の承認を得られるかどうかも、また1つの難題だ。
浙江電媒学院インターネット・社会研究院の方興東院長は19日に取材に答える中で、「ヤフーとLINEの経営統合は、全体としていえば、1足す1が2以上にならないだけでなく、かえって1足す1が2以下になる可能性もあるものだ。ヤフーは老舗ポータルサイトだが、長らく大きな発展を遂げていない。LINEは最初の数年間は急速に発展したが、今は基本的に停滞して、両社とも挑戦に直面していた。目下の日韓関係の冷え込みの中、両社の経営統合が一連の騒動に巻き込まれる可能性もある」との見方を示した。
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