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中国は「低欲望社会」? 実は欲望のモデル転換・高度化
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· 2019-10-16 · ソース:人民網 |
タグ: 消費;中国経済;経済 | 印刷 |
都市の広場にある商業施設のうち、以前顧客の列が途絶えなかったブランドファッション店は、今や訪れる人は少ない。かつて敷居が高かった高級レストランも、顧客が減って、今では団体購入の対象だ。若い人は高望みしてカバンを買うことはなくなり、1個数十元(1元は約15.3円)のカプセルトイを買うようになった……こうした現象を前に、「低欲望社会が来た」と恐れおののく一部の人がいる。(文:劉遠挙、上海金融・法律研究院研究員)
こうした現象は次世代の若い人々の考え方や観念の変化をある程度反映し、より多様な暮らしの追求へとつながっている。しかしより重要なことは、このような低欲望の本質は欲望のモデル転換であり、欲望の消失ではないということだ。
中国経済データは「低欲望社会」の結論を支持しない
「低欲望社会」は日本の経営コンサルタント・大前研一氏のベストセラー「低欲望社会『大志なき時代』の新・国富論」から来ている。大前氏の目に映る日本は、高級専門店やデパートにかつてのような賑わいはなく、それに代わって至る所で100円ショップや大人気のユニクロ、次々出店するコンビニエンスストアを見かけるようになった。仕事から帰ると、男性はつきあいで出かけようとは思わず、家にとどまることを好む。都市のナイトライフにかつてのような華やぎはなく、夜の娯楽場所に出かける男性は20数年前より大幅に減少した。
消費スタイルと共に変化したのは、日本人の観念だ。日本人はもはやビッグブランドを追いかけなくなり、「ミニマリスト」や「断捨離」が尊ばれるようになった。大前氏はこうした現象を概括して「低欲望社会」と呼んだ。——人口が減少し、高齢化が進み、向上心と欲望をもたない若者がどんどん増えているという。
しかし中国は日本と違う。40数年に及ぶ改革開放の高速発展期を経て、中国経済は非常に大きな発展を遂げ、国民の生活水準も驚異的な変化を遂げた。1952年から2018年までの間に、国内総生産(GDP)の一人あたり平均は119元から6万4600元に増え、実質で70倍に増加した。しかし先進国と比較すれば、中国経済にはまだ大きな飛躍の余地がある。
今年の国慶節(建国記念日、10月1日)連休期間には、多くの消費データが過去最高を更新した。10月1-7日の全国の国内観光収入は6497億1千万元を達成して、前年同期比8.47%増加した。同連休期間の各地の重点モニタリング対象の飲食企業の営業収入をみると、重慶市は同17.0%増加し、青海省は同16.3%増加、湖北省は同15.7%増加、四川省は同14.0%増加、江蘇省は同11.3%増加した。モバイル決済プラットフォームが発表した19年国慶節連休アウトバウンド観光報告によれば、同連休期間の中国人の海外旅行におけるモバイル決済消費額は再び過去最高を更新し、一人あたり平均決済額が2500元に迫り、同14.0%増加した。消費1件あたりの消費額も同11%増加した。こうした数字はいずれも消費にはまだ「低欲望」の兆しは現れていないこと、消費がある程度変化したことを示すものだ。
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