６月３０日、外資参入ネガティブリストはここ６年間で５回目となる削減が行われ、４８項目から４０項目にまで措置が減り、減少率は１６.７％となった。７月３日、国務院常務会議は、各自由貿易区が高水準の国際経済貿易ルールを基準として、制度の革新をしっかりと踏まえることを要求し、自由貿易区がさらに自主的な、絶え間のない、拡大する開放において新たな一歩を踏み出すことを支持した。 

開放をキーワードとする中国の案が主要２０カ国・地域（Ｇ２０）大阪サミットと２０１９年世界経済フォーラムのニュー・ワールド・チャンピオンズ年次総会（夏季ダボス会議）で発表されてまもなく、中国国内ではほぼ同じタイミングで集中的に政策が生み出され、全方位的かつ多層的な、幅広い分野における高水準な対外開放は今年半ばの経済分野で脚光を浴びる言葉となった。 

多くのメディアや専門家からみて、しきりに発されている開放のシグナルはより力強い開放が加速化することを示している。中国商務部の元副部長であり、中国国際経済交流センターの秘書長である魏建国氏は、今年下半期は中国が改革開放を引き続き拡大する政策を集中的に実施する要の時期であり、新たな高水準の対外開放をスタートさせる時期でもあるとメディアに明かしている。 

連日におよぶ政府や市場、専門家、メディアのさまざまな場での発言や態度表明は、開放を拡大する中国の態度と決心をいささかも覆い隠すものではない。絶え間ない対外開放の拡大と対外開放水準の向上は、中国の発展が絶え間なく新たな成果を上げている重要な原因であり、中国の継続的発展の重要な保障でもある。 

中国経済の今年１月から５月にかけてのデータはこのことを再び証明している。複雑に入り組む国内外の情勢に対し、今年１月から５月にかけて、中国の貨物輸出入額は４.１％増加して１２兆１０００億元、そのうち輸出額は６.１％、輸入額は１.８％の増加となっており、輸出超過が４５％拡大している。今年１月から５月にかけて、実質外資利用額は６.８％増加して３６９１億元となり、昨年同期に比べて５.５ポイント伸びている。 

最近の開放の措置からみて、より高い水準の開放はまずより強い力、より広い分野で具体的に表れている。新たに修正された外資参入ネガティブリストの重要な原則の1つは各分野・全方位の対外開放の拡大を推進することだ。全面的開放の新たな枠組み形成を推進する要求に基づき、修正されたリストは交通運輸・付加価値電信・インフラ・文化などといったサービス業の分野、また製造業、採鉱業、農業などの分野でいずれも新たな開放の措置を打ち出し、より多くの分野で外資の株式保有もしくは単独出資経営を認めた。 

同時に、改革開放から４０数年の間、対外開放は既に政策上のサポートから法的な保護へと進んでいる。権利侵害に対する懲罰性賠償制度を導入し、民事司法の保護と刑事保護を強化し、知的財産権の保護水準を高める「外商投資法」が来年１月に正式に施行され、これは外資・外商のために企業の合法的権益を守る高効率のプラットフォームを構築する。現在、関係部門は関連法規の制定を急ピッチで推進し、「外商投資法」が定める主要な法律制度を細分化し、実行可能な具体的ルールを作り上げている。「外商投資法」と合致しない、かみ合わない規定も全面的に整理されることになる。 

制度を導きとし、発展のニーズを結びつけ、各分野・全方位の対外開放の拡大を推進していく一連の開放の動きは、中国の対外開放の新たな大志を日増しにはっきりと表している。 

「北京週報日本語版」2019年7月9日