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絵文字は日本最大の輸出商品 新時代の表現方法
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· 2018-08-21 |
タグ: デジタル化;絵文字;経済 | 印刷 |
次に、文法の問題だ。文法を通じて、さまざまな語彙を組み合わせ、まとまったセンテンスを作り上げるのは、実に複雑なプロセスだ。だが絵文字利用に文法の問題は存在しない。
もちろん絵文字の熱狂的愛好者の絵文字を尊ぶ気持ちを否定するわけではない。デザイナーのケン・ヘイルさんは絵文字で名作文学「不思議の国のアリス」を翻訳したことがある。ヘイルさんは、「絵文字は一種の言語で、自分の翻訳プロセスは『暗号化意味論』だといえる」との見方を示した。
▽デジタル化時代の表現方法
絵文字が言語の一種ではないとするなら、どのように定義すればよいだろうか。絵文字は若い人がやりとりの中でよく利用するちょっとしたお遊びに過ぎず、人間を文字のわからない暗い時代に引き戻すという人がいる。こうした人々はデジタル化時代の通信方式に生じた変化を真に理解しているとはいえないし、絵文字の新しい通信ツールとしての影響力を非常に低く評価する。
普段、私たちは言語を日常のコミュニケーションに欠かせない媒介と考えるが、より多くの情報を表現・伝達するのは手振り、顔の表情、身体言語、語調といった非言語コミュニケーションで、言語よりも豊富な内容を伝えることもある。たとえばよく利用される絵文字のウィンクや笑顔は非常に重要な非言語コミュニケーションで、前後の文章が何を伝えたいかの理解を助ける。
ますます密接になる社交生活の中で、デジタル化された通信手段が人と人とのコミュニケーションに重要なチャンネルを提供するようになった。また一方で、デジタル化通信の方式とコンテンツでは、対面式の交流のように豊かに、直接的に情報を伝えることは難しい。デジタル化されたマークとテキストはそれ自体が豊富とはいえず、人類の言語に特有の繊細な表現が消滅する可能性があった。文字の登場はこうした問題をうまく補い、デジタル化された通信では、手振り、身体言語、語調に近い役割を果たすようになった。
友人から送られたショートメッセージを考えてみるとよい。「つまずいて、食器棚に頭をぶつけた」と送られてきたとき、その友人が気の毒がってほしいのか、笑い飛ばしてほしいのかがわからない。メッセージの最後に「悲しい」マークがあれば、非言語コミュニケーションによって友人が痛がっていることが伝わる。「涙目の笑顔」のマークがあれば、友人が自嘲気味であることがわかる。
デジタル化時代の今、絵文字は人と人との新たなコミュニケーションに適応する中で生まれたものだ。直接的で単調なテキストの最後にあって、感情を細やかに伝えるとともに、自分をよりよく表現するのを助けてくれる。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年8月21日
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