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供給側構造改革、「うわべは新しくても実は旧態依然」を防ぐ
徐洪才  ·   2017-03-07  ·  ソース:
タグ: 供給側;過剰生産能力;経済
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2008年の金融危機以来、有効需要の不足は世界経済運営における大きな難問になってきた。うわべでは中国の経済運営にもこの問題が存在しているように見えるが、実際には、供給側(サプライサイド)の質が低く、供給側構造が需要構造に適応できないために、需要が抑圧され、海外に流出している状態だ。

2016年の鉄鋼、石炭の過剰生産能力削減が前半は盛んに行われたが後半は力が入れられなかったのは、2016年第3四半期以降、鉄鋼、石炭などの価格が上昇したからである。価格が急騰する中で、企業は過剰生産能力削減の意欲が低下し、一部の一時停止していた設備も再稼働するようになっている。河北省、江蘇省、山東省などの主要製鉄省は粗鋼生産量が急増し、陝西省、新疆ウイグル自治区、内蒙古自治区、山西省などの石炭主要生産省・自治区でも石炭生産量が急増している。企業が利益向上に走る状況では、行政関与による過剰生産能力削減が効果を上げることは難しい。「過剰生産能力削減」を「生産量削減」と単純にみなしている人もいるが、実際には「生産能力過剰」と「操業短縮」の状況の下では、行政関与による減産は現実的に無意味である。減産によって価格が上昇すると、立ち遅れた生産能力が復活する事態が生じるのだ。

供給側構造改革において、行政関与や政府主導は往々にして意識的または無意識に強化されているため、効果がすぐ出て、使いやすい。だが、市場メカニズムの制約が不足しているため、一時的に功を奏してもしばらくすると強い反動が来る。政府の役割はエネルギー・資源消費、汚染物質排出、安全基準の制定にあるはずだ。基準は誰にでも平等である。基準を達成しない企業は市場から撤退することになる。供給側構造改革では必ず市場メカニズムを育成し、市場に資源配置において決定的な役割を発揮させるようにしなければならない。

われわれは、従来のようなミクロな経済行為への行政関与を供給側構造改革とみなす傾向を防ぐべきだ。これは一方に偏った見方である。現在のような市場メカニズムがまだ不完備な状況の下では、政府は市場メカニズムを積極的に導き、育成して、供給側構造の不合理さと供給の質の低さという問題を解決するべきである。最終的なスタンスはあくまで市場に資源配置において決定的な役割を発揮させることなのである。(徐洪才:中国国際経済交流センター副総経済師)

「北京週報日本語版」2017年3月7日

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