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国際貿易は失業率高騰の原因ではない
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劉雲雲 · 2016-09-05 |
タグ: 国際貿易;G20;経済 | 印刷 |
9月3日に杭州で開催されたG20ビジネスサミット(B20)は、「世界経済成長モデルの革新」、「より高効率の世界経済ファイナンスガバナンスの推進」など、全世界でも注目される議題に焦点を当てた。中国は今年B20とG20の議長国として、国際貿易により良いサービスを提供するため、貿易利便化協議の締結に力を入れている。
現在、経済の回復が力を欠き、保護貿易主義が横行する中で、貿易が現地の失業率高騰の原因と考え、貿易を減らし、自国の企業を保護することを提起する人が少なくない。世界貿易機関(WTO)のロベルト・アゼベド事務局長は本誌記者の質問に答えた際、「こうした考えは間違っている」と語り、次のような考えを示した。「失業率を低下させようとするなら、非現実的な文句を言うのではなく、現地の人々がより良い教育を受け、仕事のスキルを身につけるようにしなければならない」。
中国商務部の王受文副部長は取材に応じた際、次のような見解を示した。「一部の国で貿易交渉に反対する気運が高まったことで、保護貿易主義が台頭するようになった。税関、検査などの段階でできるだけ費用を減らし、貿易コストを減らすと同時に、電子商取引を大いに発展させなければならない」。
アゼベド事務局長は、「中国が貿易・投資を非常に重視することを賞賛する。これは得がたいことだ」と語った。 王受文副部長は、「全世界で貿易の経済への貢献が減少し、ドーハ・ラウンド交渉はいくらか成果を上げたものの、終了まではまだ程遠い」との考えを示した。
習近平中国国家主席はB20サミットの基調演説で、「中国は経済のグローバル化プロセスへの参与を引き続き深め、多国間貿易体制を支持する」と述べ、次のような考えを示した。「中国は外商投資参入条件の緩和に力を入れ、利便化レベルを高め、公平かつ開放的な競争を促進し、優れた経営環境づくりに尽力していく。それと同時に、関連国と自由貿易協定・投資協定の締結を加速し、国内の高標準自由貿易試験区の整備を推進していく」。
「北京週報日本語版」2016年9月5日
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