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シャープが鴻海の子会社に 郭社長は統合の痛みに直面
  ·   2016-08-23
タグ: シャープ;買収;経済
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日本の電子大手シャープは12日に公式サイトを通じ、台湾地区の鴻海精密工業から3888億円の出資を受け、正式に鴻海の子会社になったことを明らかにした。業界関係者の間では、「両社の提携はシャープが損失の泥沼から抜け出すのを助けるだけでなく、シャープは鴻海を利用して全産業チェーンの配置を進め、事業構造の多様化を実現できるようになる。だが提携には人事面などでの摩擦がともない、鴻海が厚い期待を寄せる有機ELパネルの生産スタートにはまだしばらく時間がかかる」との見方が広がる。「中国経営報」が伝えた。

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鴻海はすでにシャープへの出資を終え、近く普通株の66.07%を取得する。この情報が伝わると、シャープの株価は12日に19%も値上がりした。日本の格付投資情報センターは15日、シャープ株の格付を、「CCC+」から「B」に引き上げた。

こうして2012年に幕を開けた鴻海のシャープ買収劇がついに幕を下ろした。鴻海の郭台銘社長はシャープ再興を第2次起業と位置づける。複数の業界関係者が、「郭社長のシャープへの大きな期待は、シャープがもつ全産業チェーンに及ぶ産業配置、事業構造の多様化などを踏まえてのことだ」との見方を示す。

現在、鴻海傘下の富士康が米アップル社の世界一の下請工場で、主に携帯電話のケースと集積回路の電子回路基盤を受託製造するが、重要部品の液晶パネルは手がけていない。シャープは有機ELパネル技術と資源の備蓄の点で優位性が突出しており、第4世代から第10世代までのパネルを全面的にカバーする。第一携帯電話界研究院の孫燕飆院長は、「鴻海はシャープ買収を通じて、組立やコア部品から産業チェーンの川上にあるパネルへと事業を広げることができ、一体化した全供給チェーンを構築することができ、携帯電話メーカーのワンストップ式原料調達・技術製造を効果的に保障することができる。鴻海はアップルの有機ELパネルの受注でより主体性と発言権を獲得することになり、またコストパフォーマンスの高い全産業チェーン構造は発展しつつある中国スマートフォングループにとって非常に強い吸引力をもつことになる」と指摘する。

実際、アップルの事業との高度な関連性と依存性により、鴻海は最近、業績が振るわずにいる。最新の第2四半期(4-6月)の決算によると、営業収入は5.2%減少して294億5千万ドル(1ドルは約100.7円)になり、利益は同21%減少して5億6600万ドルになり、純利益率は1.92%で12四半期ぶりの最低を記録した。

このたびの買収により、鴻海はアップルへの依存から抜け出せる可能性がある。孫院長は、「買収後、鴻海の事業の布陣は携帯電話やテレビなどの消費電子分野だけではなくなり、自動車車載システムなどの分野にまで広がる可能性がある。鴻海はここ数年、電気自動車、小売、電子商取引、サプライチェーン・ファイナンス、P2Pなどの事業への参入を試みてきた」と話す。

深い泥沼に陥ったシャープにとって、鴻海からの出資は干天の慈雨のようなものだった。北京奥維雲網大数拠科技株式有限公司黒物家電事業部の董敏社長は、「シャープの問題は資金不足にある。鴻海の出資後、シャープは小型有機ELパネルの研究開発の上に精力と資本をより多く注げるようになる。また鴻海の受託製造事業は膨大で、シャープがもつ液晶パネルの生産能力が存分に発揮される見込みだ。シャープブランドのテレビ、携帯電話、白物家電事業も衰退傾向から抜け出せる可能性がある」との見方を示す。

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