中国はいかにして経済構造調整を推進すべきか?日本はいかにして「失われた20年」から脱出したのか?株式市場、外国為替市場のみならず、中日が話し合うべき内容は非常にたくさんある。いかにして中日両国の特性を生かし、世界経済の機関車役を続けるか、中日両国は冷静に話し合う必要がある。中日が経済の機関車役を務められなければ、他の地域を探さなければならないが、恐らく見つけられないだろう。なぜならば、米国経済は成長力が乏しく、欧州は今後数年、動揺した状態が続くだろうし、ロシア、ブラジル等の新興工業国は世界経済をけん引するにはまだまだ道は遠く、東南アジアの経済力は中国のいくつかの省に相当する程度に過ぎないからだ。
中日両国の経済の発展段階は異なり、両国が直接競合する分野は非常に少ない。領土問題、歴史認識問題、中国けん制の日本の外交政策によって、過去数年の間に両国関係を中国と米国、欧州との関係に比べて距離を広げてしまった。こうした距離は中国が日本から構造改革の経験を学びとり、参考にすることを困難にし、日本側は低迷から抜け出す機会を失っている。
年初以来、日本のメディアは3月に、集団的自衛権関連法案が施行されると、釣魚島問題で、自衛隊による挑発行為が起こり得ると報じている。安倍首相は南中国海巡視に自衛隊艦隊を派遣する機会があり得ることを繰り返し主張している。中日間には政治、外交上、解決しなければならない問題が山積しているが、近く開かれる中日ハイレベル経済対話によって、両国は経済的に提携する機会がもたらされるだろう。こうした経済的な連携は両国の政治、外交上の深刻な対立をある程度緩和させ、今年以降の世界経済の動揺軽減に大きな意義をもたらすと思う。
「人民中国」より