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人民元のSDR入りは国際通貨改革を促進する
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· 2015-12-04 |
タグ: SDR入り;人民元;経済 | 印刷 |
賀力平(北京師範大学国際金融研究所所長)
2015年は人民元の国際化が大きく前進した1年だった。国際通貨基金(IMF)の理事会は11月30日、人民元を特別引き出し権(SDR)通貨バスケットに入れることを決定した。国際通貨体系改革の角度から言って、人民元のSDR入りは、国際準備通貨の多様化にとってプラスになるが、今後かなり長い期間、世界の外貨準備におけるドルの突出した地位が変わることはないだろう。
ドルとユーロはいずれも国際準備資産だが、SDRは価格が相対的に安定した超主権的な国際準備資産である。SDRの用途について言えば、第一の用途は価値尺度であり、各種通貨の価値を量ることができる。第二に、現在はまだ支払機能はないものの、外貨準備に用いることができる。第三に、SDRはクロスボーダー資金流動の激しさを和らげることができる。第四に、SDRは現在複数通貨を組み合わせた準備資産だが、もっと高い段階に進めば、超主権通貨にもなれる。
人民元SDR入りの意義については次の点が挙げられる。第一に、SDRの世界代表性が高まる。IMFの『世界経済見通し』は、「中国は2010年から世界第二の経済体となっている。その中国の通貨である人民元がSDR入りすることで、SDR自体の世界代表性が高まり、その世界代表性は実質的に拡大し、SDR自体に質的変化が起こるだろう」としている。第二に、SDRに第五の通貨が加わったことで、SDRの価値安定性が高まる。第三に、加盟国の準備資産選択性が高まり、多様化に対するニーズに応えられるようになる。第四に、SDRの魅力が高まる。例えばギリシャが借り入れをする場合、SDRに中国の人民元があれば、ギリシャ政府もSDRを人民元に換金できる。これは非常に重要なことだ。SDRの規模がここしばらく拡大しなかったのはなぜか?そればSDR自体の魅力が足りなかったからだ。もし今後の魅力が高まれば、その使用も増えるだろう。
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