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TPPは本当にそれほどすごいのか?
宋国友  ·   2015-10-10  ·  北京週報
タグ: TPP;貿易ルール;経済
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TPPの貿易ルールへの影響は限られている。TPPで一部参加国に最も評判がいいのはルール上の「先進性」だ。労働基準、環境保護、知的財産権保護など、TPPの一部ルールが確かに先進的であることは否定できない。しかし、TPPの関連ルールを詳細に研究してみると、実のところ大多数のルールには特に顕著な先進性は見られない。例えば、TPP締約国のビザ、衛生、検疫措置とその他の税関管理円滑化措置などの規定は、貿易円滑化を促進する互恵的措置に過ぎず、他国は個別に措置を取ることが可能だ。TPPが強調しているデジタル貿易の国際貿易における地位についても、実際には中国を含む貿易大国はすでに十分に重視しており、ルール上の優位性にはならない。

一部のルールに先進性が見られるものの、先進的なルールが最良のルールであるとは限らないし、さらには唯一のルールというわけでもない。TPPは参加国間のすべての自由貿易協定ルールはTPPを手本としなければならないと規定しておらず、「TPP協定が締約国間のその他の国際貿易協定(WTO協定、2国間及び地域的協定を含む)と共存できる」ことを明確に認めている。これは、TPP参加国が他国とTPPと一致しない、ひいては抵触する貿易協定を結ぶことができ、別のルールを採用した貿易協定も同じように将来性があることを意味している。

このほか、貿易ルールから見ると、TPPは締約国のみに適用される多国間ルールにすぎない。現在及び将来の国際貿易主流ルールは依然としてWTOルールなのである。TPP参加国はこの点を十分に知っているため「WTO協定に違反する輸出入制限と関税を採用しないことに同意」しているし、貿易救済措置を発動する際にも「各TPP締約国のWTO枠組み下の権利と義務に影響する」ことはできない。これらは、TPPルールがなおもWTOルールをベースにしており、取って代われないことを示している。

(宋国友・復旦大学米国研究センター副主任)

 「北京週報日本語版」2015年10月10日

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