誇張と悪意によるいわれなき中国経済崩壊論
問題はある。だが、一部の人はそれを誇大視しすぎている。特に8月11日に中央銀行が人民元対ドルレート基準値の算出方式変更を発表後に人民元安となった際、国際社会で中国経済崩壊を唱える声がいっそう高まった。シティバンクグループ・チーフエコノミストのウィリアム・ビット氏は先日、「投資家は世界経済がすでに中国に端を発する衰退段階に入ったことを警戒しなければならない」と指摘した。
実際には、状況はそれほど悲観的ではない。李克強総理は、「この2カ月、低下や変動のあった指標もあるが、これまでの政策措置が徐々に功を奏し、経済におけるプラス要因が増えているため、一部指標には上昇が見られる。全体としては、経済ファンダメンタルズはこれまでと変わらず安定成長している」と述べた。
中国悲観論の一部は実情に対する理解不足によるものであり、残りは悪意によるいわれのないものである。香港紙「大公報」は社説で、中国経済崩壊論は明らかに大げさであり、構造調整による経済成長減速といった後遺症の影響をゆゆしく誇張している、と指摘している。かりにここ数カ月中国の輸出、固定投資、工業生産といった分野の伸び幅が減少していたとしても、それは経済運営の正常な変動の範囲内で、主に周辺国経済及び季節要因、特殊要因の影響によるものであり、全体的にファンダメンタルズは安定している。
袁鋼明氏は次のような見方を示す。「現在、中国経済全体は上向き傾向を保っており、表面的な株式市場や市場の変動で、中国経済全体の安定発展という大きな趨勢が変わることはない。投資、技術、産業構造、政策の趨勢を含む中国実体経済の発展状況から見て、中国経済の成長は世界で最も力強く最も安定している」。