多くの国で中国が教育・試験に盛り込まれる

現在、ロシアでは小学校から大学まで、積極的に中国語の授業を開設しており、ロシア全土の17の連邦構成体の60の教育機構が中国語の授業を行っている。そして、中国語を学んでいる小中高生は4000人を超えている。ロシアのオリガ・ゴロジェツ副首相は、「中国語の教育をさらに整備するため、政府は統一した教育要網や中国語の教科書の制定を計画している」としている。また、セレズネフ氏も、「中国語が国家統一試験に盛り込まれると、各校の中国語教育の発展を大きく促進するほか、今後、大学が優秀な学生を選抜する手段ともなるだろう。そして、プロフェッショナルな人材の育成につながる」との見方を示す。   カメルーンのヤウンデ第二大学孔子学院の俞国養・院長は取材に対して、「近年、カメルーンの中国語教育は急速に発展している。昨年、孔子学院の学生は9500人に達し、今年は既に1万人を突破した。カメルーン全土の10エリアに20以上の教育ポイントが設置され、その数は増え続けている。中国語教育は12年に、カメルーンの国民教育体系に盛り込まれ、ここ数年で、現地で人気の授業に発展している」と紹介する。

カメルーンだけでなく、南アフリカの基礎教育省も15年に、中国語を国民教育体系に盛り込んだ。在南アフリカ中国使館教育グループの責任者・宋波氏によると、16年、南アフリカのハウテン州の中学・高校20校が先立って、中国語教育の実施を試験的に始める。現在、10校で27クラスがすでに開設され、年末までに、20校全てで授業が始まる。

オーストラリアのクイーンズランド大学に設置されている孔子学院の協力の下、前出弁公室主催のHSKが14年からクイーンズランド州の高校卒業証書認証体系に盛り込まれるようになった。高校の卒業教育証書を取得したい同州の学生は、中国語の授業を選択し、20単位を取得しなければならない。学生らは、中国語を学び、検定テスト受ければ、相応の単位を取得できる。

同孔子学院の中国側の院長・陳治向氏は取材に対して、「HSKはリスニング、読解、作文の3パートから成り、1級から6級まであって、数字が大きいほど上級となる。クイーンズランド州では、学生は2—4級に合格すれば1単位、5、6級に合格すれば2単位取得できる。累計で、20単位の約3分の1に当たる7単位まで取得できる。このように、HSKは、現地の教育体系の重要な部分を成すようになっている。もし、学生がオーストラリアの他の州の学校に転校しても、該当州の教育体系中の相応する単位に変えることができる」と説明した。（編集KN）

「人民網日本語版」2016年5月9日