第2次大戦後の平和憲法などは敗戦国である日本の軍事力発展を厳しく制限してきた。だが日本国内の一部勢力は核兵器保有の法的制限を突破しようと努力し続けている。今年6月、日本の国会は原子力基本法とJAXA法改正案を可決。前者では「安全保障に資する」との条項が追加され、後者では「平和目的」の条項が削除された。日本では安全保障は通常「防衛と軍事」と理解されており、34年ぶりの改正は原子力の軍事目的利用に道を開く可能性が高いと評論家は懸念する。
核兵器保有への日本の努力は、実は保守思想の持続的くすぶり、右翼勢力のたゆまぬ拡大の一つの反映である。昨年12月に日本政府は武器輸出三原則の大幅な緩和を発表。武器輸出が認められたことで、日本の防衛政策は重要な転換点を迎えた。今年7月に日本政府の「国家戦略会議」は「集団的自衛権」の承認を野田内閣に提言。野田内閣は国会で積極的に議論する方針を表明した。今年9月に日本は釣魚島(日本名・尖閣諸島)「国有化」政策を推し進めたうえ、「全国の力を挙げて」釣魚島周辺海域の警備を強化するとわめき立てた。日本が第2次大戦以降の平和の境界線を突破し続け、平和的発展の道からどんどん離れていっていることを、増えていく一方の兆候は物語っている。
パンドラの箱をひとたび開ければ、制御困難な結果が待ち受けていることを、歴史はわれわれに伝え続けている。日本の一部政治屋のわめき声は確かに耳障りだが、民衆が惑わされる様子にはさらに憂慮させられる。日本の政治屋はかつての痛みを深く再認識し、「核保有」の迷夢を一刻も早く捨て去り、いわゆる「安全保障上の脅威」を利用して民衆をミスリードすることを止め、自らの「平和維持」への努力を自らの実際の行動によって証明すべきだ。そうしてのみ、周辺国の信用を勝ち取り、アジア太平洋地域の平和・安定のプラス要素となることができるのだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年12月10日
|