8日に開幕した中国共産党第18回全国代表大会(党大会)。9日夜には、心温まる一幕があった。同大会に生まれたばかりの赤ちゃんを連れて参加している四川省代表の蒋敏代表と羅ウェイ代表(ウェイ=おうへんに韋)が、陳光志・代表の訪問を受けたのだ。中国紙「四川日報」が報じた。
陳代表の訪問を取り計らったのは四川省代表団団長を務める劉奇葆同省共産党委員会書記。
陳代表が蒋代表と羅代表の部屋を訪れると、そこには母親に抱かれとても幸せそうな顔をした赤ちゃんが。陳代表は同代表大会の最年少“代表”のほほをなでながら「北京の気候は問題ない?何か困ったことはない?」と2人を気遣い、劉書記のあいさつを伝えた。
成都市公安局のテロ対策業務分遣隊政治協理員を務め、2008年の四川大地震発生時には、母親を含む親戚11人が犠牲になったにもかかわらず、自分の持ち場を離れなかった蒋敏代表は現在、生まれて4カ月の赤ちゃんがいる。一方、広元市でミネラルウォーターを生産する「千堆雪飲品公司」で働く羅代表は05年3月、家族でも友人でもない廖紅霞さんが肝臓移植を緊急に必要としていると知り、家族らの反対を押し切り自身の肝臓55%を無償で提供。廖さんの命の恩人となった。中国で家族以外の人に無償で生体肝臓を提供したのは羅代表が初めてだ。羅代表も現在、生まれて5カ月の赤ちゃんがいる。同代表2人は2-3時間おきに授乳が必要なため、代表大会会務グループは特別に、2人が赤ちゃんを連れて代表大会に参加することを許可するという、粋な計らいをしたのだ。
陳代表は、「赤ちゃんを連れて大会に参加するのはたいへんなこと。お二人は自分の職責を果たし、代表大会に貢献すると同時に、赤ちゃんの世話もしなければならない」と称賛し、赤ちゃんの健康を祈願。「この赤ちゃんたちが大きくなるころには、中国が目指す『小康社会(ややゆとりある社会)』が全面的に実現しているだろう」と述べた。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年11月12日
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