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「2012年問題」が日本を「移民国家」に

 

日本には「団塊世代」と呼ばれる世代があり、戦後の第一次ベビーブームが起きた1947~1949年に生まれた世代を指す。彼らは60年代中頃の社会・経済発展の主力として、日本経済の飛躍を支えた。だがそのうちの700万人が07年に60歳を迎え、集団退職の問題に直面した。

日本はこの「07年問題」を非常に重視。政府の積極的な対策で、「高齢者雇用安定法」の改正案が採択、定年が60歳から65歳に引き上げられ、企業の多くが退職者を再雇用し、大量退職の問題を一時的に切り抜けた。

とはいえ、企業が雇用できるのは65歳まで。あれから5年経ち、本当の大量「引退」の時代が到来した。彼らが企業から「引退」するだけでなく、労働市場から「立ち去る」今回、日本社会に大きな影響をもたらすのは必至だ。そこで今浮上しているのが「2012年問題」だ。

企業からみると、団塊世代は数十年の仕事経験を持つ技術者であり、管理者である。彼らの大量の「引退」で企業は「技術継承難」を避けられないだろう。経済的には、年金受給者が大量増加し、日本の財政支出が急増する。年金受給者は収入が減少するため消費を控えるようになり、日本社会の内需市場は縮小する見通し。また企業の非正規社員だったとか、社会保険を納入しなかったという理由で年金を受け取れない団塊世代が相当数に上る可能性がある。その結果、日本社会の「貧困層」の数が拡大するとみられている。

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