アジア地域の安全を保障するには、地域内の国が共同で努力し、協力する必要がある。そのため、アジアの新安全保障観は広範な共通認識を得るとともに、各国が着実に推進する必要がある。中国はアジアの新安全保障観を実行する上で大きな誠意と推進力を持っている。中国政府はフィリピンとベトナムが事実を無視して南中国海諸島を奪おうとしている状況にあっても、最大限の自制と誠意を保ち、依然として双方の対話と協議による解決を主張している。仮に中米諸国がカリブ海またはメキシコ湾に対してフィリピンやベトナムと同じような行動を取ったとしたら、米国はどうなるだろう。おそらく米国軍はとうにこれらの国の国土に足を踏み入れていただろう。
中国は一貫して発展の視点から地域の安全保障を取り扱い、協力と発展を求めることで安全保障を促すことを強調してきた。中国政府が提起した「シルクロード経済ベルト」と「海のシルクロード」という戦略的構想は、アジア諸国との意思疎通と協力を強め、アジアを互いに繋がった有機的な統一体にし、アジアの発展に新たな原動力と活力をもたらすためのものだ。中国は引き続き経済協力と文化交流を深化させ、促進していく。アジア諸国間は実効性ある多国間安全保障会合体制を構築して、それによって理解と相互信頼を深め、協力を強め、地域内の安定と発展を実現するべきである。
安全と安定は、アジアの大多数の国と民衆にとって普遍的な願望である。アジアの新安全保障観を実行すれば、アジアの人々はより安全になり、未来はより素晴らしいものになると確信している。
「北京週報日本語版」2014年7月4日
|