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「簡政放権」で経済活力を高める
 

政策効果を呼び起こす

国務院がこの文書を発表したことは、新中央政府が権力をあるべきところへと委譲する決意を固めたことも示している。

中国都市・町村センター研究員の易鵬氏は、「各種市場主体の活力と創造力発揮を促し経済の安定成長を促進する上で、この措置は『特効薬』であるに違いない」と見ている。

国家統計局のデータによると、現在の実体経済回復力不足は、次の3つの面に表れている。(1)経済先行指標の明らかな低下。4月、中国の購買担当者指数(PMI)は50.6まで下がり、経済回復力が依然弱いことを示している。(2)生産者物価指数(PPI)の持続的低下。4月、PPIの同期比低下幅は2.6%まで広がり、前月比で0.6%低下、連続3カ月マイナス成長となった。(3)各業界工業企業利益率の全般的低下。昨年第4四半期の工業企業利益総額の月平均成長率は20%だったが、今年3月の業界利益成長率はわずか5.3%だった。

実体経済の回復力が不足しているとともに、今年の大卒者就職状況も楽観を許さない。教育部の統計によると、2013年の全国大卒者総数は699万に上り、建国64年以来最多の年となる。人力資源部のデータによると、大卒者に対する求人は例年より約15%減っている。この「一増一減」により、今年の就職情勢はさらに厳しいものとなっている。

易鵬氏によると、数年前に4兆元の経済刺激策が実施され、しかもマネーストックM2がさしあたり百兆元を超えている状況では、投資だけで経済成長を刺激できる余地は非常に限られたものになった。しかし「簡政放権」を行い、市場メカニズムで中国経済の内発的活力を呼び起こせば、経済のグレードアップ促進にプラスになる。

易鵬氏はさらに、「経済活力を高める上での権限委譲の重要性は、次の2つの例を見ればすぐ分かる」としている。1つはサービス業の例だ。今、中国ではサービス業の経済全体に占める比率は50%以下で、西側諸国の70%と比べるとかなり開きがある。そのうちの重要な原因は、政府のサービス業に対する審査許可関与が大きすぎ、サービス業の発展に影響していることだ。もう1つは中国電子商取引分野の例だ。政府の審査許可関与が低いため、中国の電子商取引は急速に発展した。2012年の中国ネットユーザー数はすでに5億6000万人に達し、電子商取引規模は8兆を超えている。今年の第1四半期だけで2兆4000億元に達し、成長率は45%と、社会消費品小売額の成長率をはるかに上回っている。

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