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◇笑うに笑えぬ“臭豆腐事件”◇
~異臭騒ぎで列車が止まる~
斎藤文男(元・南京大学日本語学部専家)  ·   2016-03-01
タグ: 観光客;春節;
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◇年間の往来は1500万人以上だが…◇ 

日本政府観光局の発表によれば、2015年1年間に日本を訪れた外国人は1973万7000人。このうち中国人は499万人余りで、台湾(約368万人)、香港(約152万人)を加えれば昨年は1019万人が日本を訪れている。日本人もここ数年間300万人前後が中国を訪れ、台湾、香港を加えれば2014年には543万人余りが訪問している。年間に1562万人もの往来があるのに、中国や台湾、香港で普通に食べられているものが分らず、列車を止めて大騒ぎになっている。

日中が国交を回復してからすでに44年間が過ぎている。国同士では時おり軋みもあるが、民間の草の根交流も長く続けられている。それなのに、中国で普通に食べられているものが、列車内にあると列車を止めて乗客を降ろし、“異臭騒ぎ”となる。

この“騒動”は、腐った豆腐を通人ぶっている半可通の若旦那に食べさせる日本の落語「酢豆腐」のおかしさにも、どこか通じるように思う。この落語は、気障でいやらしい嫌われ者の若旦那に、町内の若い者が日頃の仕返しに腐った豆腐を食べさせる噺(はなし)である。

「舶来物の珍味なんだが、我々にはなんだかわからない。若旦那ならご存じでしょう」とおだてて、腐った豆腐を見せる。若旦那は知らないとも言えず、「これは酢豆腐でげしょう」と答えて、鼻をおさえながら目をつぶってやっとの思いで一口食べる。

「もう一口いかがですか」と催促すると、「酢豆腐は一口に限る」というオチで終わる。腐った豆腐であることを若い者たちは知っているが、普段から知ったかぶりをしている手前、若旦那は「知らない」と言えず、食べるはめになる。

中国人ならほとんどの人が知っている「臭豆腐」を、大勢の日本人が防毒マスクにヘルメット姿で列車を止めて「異臭騒ぎ」をしているのは、漫画そのもののようだ。

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