今年は第1回アジア太平洋経済協力会議（APEC）首脳会議から30周年にあたる。習近平国家主席が招待に応じて第30回APEC非公式首脳会議に出席することは、中国がアジア太平洋の経済協力を非常に重視していることを示している。中国は引き続きアジア太平洋協力の深化とアジア太平洋運命共同体の構築促進のために知恵と力を以て貢献していく。（人民日報コラム「和音」掲載）

アジア太平洋地域は世界人口の3分の1、世界経済の6割以上、世界貿易の半分近くを占めており、世界経済の最も活力ある成長エリアだ。APECはアジア太平洋地域における重要な経済協力の場であり、地域貿易の促進と投資の自由化及び円滑化において不断に進展を遂げ、世界経済と地域経済の成長促進において積極的な役割を果たしてきた。現在、アジア太平洋情勢はおおむね安定し、地域協力は絶えず進展し、平和的発展と協力・ウィンウィンが主流となっている。その一方で、世界は新たな激動と変化の時代に入り、地政学的緊張と経済情勢の変化が重なり合い、アジア太平洋地域の発展環境と協力枠組みは打撃を受けている。各国はアジア太平洋地域が平和的発展の道、開放・包摂の道、一致協力の道を引き続き歩み、時代の課題に対応し、地域経済統合を推し進め、発展の新たな局面を切り開き、世界経済の成長をリードすることを期待している。

中国はアジア太平洋運命共同体構築の旗を高く掲げ、アジア太平洋協力の方向性を揺るぎなくリードしている。2013年以来、習主席は各回のAPEC非公式首脳会議に出席し、自国開催の際には議長を務め、重要な演説を行い、中国の主張によってアジア太平洋の協力を促進し、中国の貢献によってアジア太平洋の発展を後押しし、中国の知恵によってアジア太平洋のコンセンサスを形成し、開放・包摂的で、革新的成長を遂げ、相互に接続する、協力・ウィンウィンのアジア太平洋運命共同体を各国が共同で構築する後押しをしてきた。習主席は今年の第30回APEC非公式首脳会議で重要な演説を行い、アジア太平洋協力の深化、地域経済と世界経済の成長促進に関する中国の重要な主張を全面的に詳述する。中国は揺るぎなく各国と連携し、アジア太平洋の繁栄と発展を共に促進し、アジア太平洋の素晴らしい未来を共に創造していく。

中国はアジア太平洋地域で最も重要なエコノミーの一つであり、経済成長の巨大な潜在エネルギーを持ち、地域経済の成長促進に重要な貢献を果たしている。アジア開発銀行（ADB）が発表した「アジア経済統合報告書2023」によると、アジア太平洋地域の経済成長に対する中国の寄与率は64.2％に達しているうえ、アジア太平洋地域の物品貿易成長の37.6％、サービス貿易成長の44.6％に寄与している。中国は、相互信頼、包摂、協力、ウィンウィンのアジア太平洋パートナーシップの深化と、平和で安定し、共に豊かになる（共同富裕）、クリーンで美しい、互いに見守り助け合うアジア太平洋の構築を揺るぎなく後押しし、アジア太平洋及び世界の発展と繁栄に新たなチャンスと新たな原動力をもたらしている。

中国の発展はアジア太平洋から恩恵を受けており、中国もまた自らの発展でアジア太平洋に貢献し、アジア太平洋に幸福をもたらしている。中国は、より広い範囲と分野、より深いレベルで対外開放の実施を堅持し、中国式現代化路線を堅持し、より高い水準で開放型経済の新体制を構築し、引き続き中国の発展によるチャンスをアジア太平洋をはじめとした世界と分かち合っていく。「中国式現代化の模索と成果は地域諸国の発展にとって参考となるものであり、習主席が今回の会議で経済貿易協力とコネクティビティの促進、地域の平和と安定の維持について、さらに多くの重要な主張を打ち出すことを期待する」「中国がアジア太平洋各国に経済、文化、グリーン発展の分野で協力の新たなチャンスをもたらすことを期待する」。国際社会は、繁栄する豊かな中国は中国国民の根本的利益にかなうだけでなく、アジア太平洋地域と世界にもさらに多くの幸福をもたらすとの認識で一致している。

アジア太平洋の平和、安定、繁栄はアジア太平洋の全ての人々のものであり、アジア太平洋の未来はアジア太平洋の人々が手を携えて創造することを必要としている。各国は初心を堅守し、アジア太平洋協力を戦略的・長期的視点で捉え、地域協力における主要なチャンネルとしてのAPECの地位を維持し、アジア太平洋協力の正しい方向性を維持し、手を携えてアジア太平洋運命共同体を構築するべきだ。（編集NA）

「人民網日本語版」2023年11月15日