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米国の人権侵害5つの大罪(四)
深刻な人道上の災難をもたらす干渉主義
  ·   2021-05-11  ·  ソース:人民網
タグ: 米国;人権;政治
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冷戦終結後のさまざまな段階において、米国は民族浄化のためとしてユーゴスラビアに対していわゆる「人道的介入」を進め、「保護する責任」を理由に他国の政治と社会を強制的に改造し、対テロの名目で他国に対して一連の戦争を発動し、民主と人権を口実にして他国の内政に乱暴にも干渉してきた。米国のこうした干渉主義の実践は数多くの悲劇をこの世にもたらし、人々は常に米国に対して、厳重な警戒を怠ってはいけないと注意を促している。(文/李海東。人民網掲載)

まず、米国の干渉主義に基づく行動はある一国の国内とその所属する地域の秩序に混乱をもたらし、一般市民に多数の死者や離散者を出し、数え切れないほどのこの世の悲劇と真の人道主義上の災難を引き起こした。1990年代には、米国のユーゴスラビアへの干渉がこの国の民族間の矛盾と怨恨による殺害の応酬を直接激化させ、ボスニア・ヘツツェゴビナ紛争とコソボ紛争では30万人近い死者が出て、300万人近い人々が難民になり、最終的にユーゴスラビアはばらばらになって脆弱ないくつかの国家に分かれることになった。米国が起こした2001年10月から現在まで20年にわたって続くアフガニスタン戦争は、この地域を深刻な混乱の中に陥れただけでなく、1100万人の難民と3万人以上の無辜の犠牲者という直接的な被害をもたらした。米国が発動したイラク戦争と強力な軍事介入を行ったシリア内戦は、イスラム国などのテロ組織の勢力を拡大させ、中東情勢にさらなる対立と動揺をもたらしただけでなく、さらには20万人以上の一般の人々が犠牲となり、ゆうに500万人を超える人々が故郷を追われ、難民になるという悲劇をもたらした。米国が表向きは立派だが実際には偽りの理由で行なってきた、こうした対外的な干渉に基づく行動は、その全てが関係国や地域のより深刻な人道上の災難によって終わりを告げている。

次に、米国の干渉主義に基づく行動がもたらした持続的な戦乱状態や混乱状態が、持続的で絶え間ない難民の大量発生を引き起こし、難民たちは混乱状態にある国以外の地域へと大規模に押し寄せ、より深刻な人道主義上の災難の流出という事態を招いた。難を逃れて落ち着く先を選択する際に、中東・北アフリカの難民は欧州に大挙して押し寄せ、中南米の難民は通常は米国に向かう。難民たちは避難の過程で飢餓や一家離散の苦しみを味わうことになる。そして相当数の難民たちは避難先の国から拒絶されたり、隔離施設に拘禁されたりすることで、自由など語るべきも無い目に遭っている。

しかも、避難先の国にたどり着いた難民たちを待っているものは、現地の人々からの絶えることなき差別と排除、そして攻撃だ。そしてその国の社会秩序も極度の混乱状態に深く陥るのが常だった。欧州で難民を最も多く受け入れたドイツはこのことで身を切られるような苦痛を味わった。20万人を超える難民が滞留するドイツは、経済社会が深刻な打撃を受け、ドイツ国民はさらに政府の難民問題への対処の仕方に強い疑問の声を上げ、デンマークやスウェーデンなどの国でも難民と直接衝突する事件が発生した。米国の対外的な干渉がもたらした難民の危機は、地域の安定にすでに実質的な打撃を与えており、これまでずっと人権を強調してきた比較的発達した国々自身も、難民の置かれた危機的状況によって難民の人権を軽視していると非難されるようになり、これまでは安定していた各国の国内秩序が難民の流入によって内憂外患の危機的状態に陥った。

第3に、米国の持続的な対外干渉主義に基づく行動によって米国自身がすでに人道上の災難の泥沼に深く陥り、自ら抜け出すことが難しくなっている。過去20年間に、米国が戦争という方法を用いて行なった対外的な干渉の経費はすでに計6兆ドルに達しており、秘密の手段を用いて行なったいわゆる「カラー革命」などの破壊活動に費やした経費も同様に膨大な金額に達している。米国はこれほど巨額の資金を対外的な干渉と人道上の災難の製造に充てることができながら、自国内の人種間の関係や社会的弱者の基本的人権状況の改善に支出しようとは少しも考えず、米国内における国民の医療保険や雇用、インフラ建設などの人権を促進する措置の改善を図ることはより難しい状況となっている。

対外的な干渉によって世界各地で人道上の災難を製造してきた米国は、今やまさに自身が人道上の災難の危機の渦中にある。対外的な干渉に夢中になって自身のガバナンスの改善をおろそかにしてきた米国の政治エリートたちは、現在米国が高度な政治的対立や階級対立、民族間対立など全方位的な危機的状態にあることにすでに気づいている。米国の新型コロナウイルス感染症による死者は58万6千人を超え、黒人男性のジョージ・フロイドさんが膝で圧迫されて死亡するなどの驚くべき事件がしばしば生じている現状は、米国の対外的な干渉が最終的に米国自身への反動という結末を迎えたことを示している。米国はすでにグローバルな人道主義上の災難の典型的な例となっている。これは巨大なアイロニーだと言わざるを得ない。

つまり、米国の対外的干渉主義に基づく行動は他人も自分も損ない、もたらされるものはより多くの人道主義上の災難と人権侵害の悲劇だということだ。米国は目覚めることができず、これまでと変わらず他国の問題に干渉し続ける可能性があるが、ますます多くの国が、国際秩序の長期的な安定を確保するためには、各国が手を携え、米国の干渉主義に対抗しなければならないことを冷静に認識するようになっている。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年5月9日

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