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周辺の脅威を誇張し、軍拡の口実を探し求める日本の防衛白書
  ·   2020-07-31  ·  ソース:人民網
タグ: 防衛白書;軍事;政治
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2月2日、海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」が情報収集活動などのため、横須賀海軍基地から中東地域へと向かった(写真は新華社より)

日本防衛省は先日、2020年版『防衛白書』を発表した。仔細に読むと、白書が偏見に満ち、「脅威」を誇張していること、特に自らの軍拡を弁護していることに難なく気づく。表面上は「平和国家」「軍事的透明性」というイメージを国際的に示すためだが、深層の目的は安全保障環境の厳しさを宣伝し、法律を拡大解釈するなどの手段によって、自衛隊拡張の口実を探し求めることにある。(文:梁宝衛、袁楊。解放軍報掲載)

■周辺の脅威を誇張し、軍拡の口実を探し求める

日本の重要な隣国である朝鮮、ロシア、中国はいずれも、毎年『防衛白書』が重点的に注視する対象だ。今年の白書も例年同様、周辺国の「脅威」の誇張に惜しまず紙幅を割いている。白書は朝鮮が核兵器とミサイルの開発によって「攻撃態様の複雑化・多様化を追求し、攻撃能力を着実に向上」しており、日本の安全に対する「重大かつ差し迫った脅威」であると主張したうえ、「朝鮮は日本を核攻撃する能力を保有している」との判断を初めて示した。ロシアについては、北方領土(ロシア名:南クリル諸島)において部隊の駐留を継続させ、その活動をより活発化させていると指摘し、日本は極東における軍事的動向を引き続き注視していくとした。

中国に対するいわれなき非難とイメージを貶める記述は例年に勝るとも劣らない。白書は、中国が釣魚島(日本名・尖閣諸島)海域において「一方的な現状変更の試みを執拗に継続しており、強く懸念される」としたほか、南中国海海域でも「力を背景に一方的な現状変更を既成事実化している」とした。また、サイバー領域では「軍のサイバー攻撃能力を強化し続けている」とし、宇宙領域では「米国及びその同盟国の宇宙利用を妨害する能力を強化している」とし、電磁波領域では「実戦的能力を高めるため、対抗訓練を日常的に行っている」とした。

2020年版白書がいわゆる「周辺の脅威」の誇張に全力を尽くしていることが難なく見て取れる。特に中国の正常な国防・軍隊建設を、従来と全く同様むやみに非難している。人為的に緊張を煽り、対立を作り出すこうしたやり方は、自国の防衛政策の転換、さらには平和憲法改正について、国際社会と日本国民を騙して理解と支持を得ようとするものだ。

■新たな領域を注視 戦力向上を図る

「国際社会の課題」では、新たな領域をめぐる発展と動向に特別な関心を示している。これは日本の防衛当局の重点的関心の明らかな変化を示しているだけでなく、2018年版『防衛計画の大綱』で打ち出した「多次元統合防衛力」の構築という目標と緊密に呼応するものだ。

近年日本は安全保障手段の運用において軍事力の中核的地位をより重視するようになり、「領域横断」作戦能力の強化を打ち出し、長距離・攻撃的兵器の開発に力を入れるとともに、新たな領域で早期に技術的優位性を獲得することを望んでいる。白書は各領域での能力強化に関して、2020年度の防衛力整備の優先的発展目標を明確に打ち出した。

例えば宇宙領域では航空自衛隊に宇宙作戦隊、統合幕僚監部に宇宙領域計画室を新設。宇宙状況監視システムを構築し、宇宙領域の情報収集能力を全体的に強化する。電磁波領域ではスタンド・オフ電子戦機を開発し、電子防護能力に優れたF-35A及びF-35B戦闘機を取得し、電磁スペクトラム管理を強化する。海空領域ではP-1対潜哨戒機、SH-60K艦載哨戒ヘリコプターを取得し、護衛艦と潜水艦を建造。ヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を軽空母に改修する。無人水中航走体(UUV)を取得し、日本主導の次世代戦闘機を開発する。

日本はまた、統合ミサイル防衛システムを強化するため、スタンド・オフ・ミサイルを取得する計画だ。 ミサイル迎撃能力を高めるため、SM-3ブロックⅡAミサイルを取得し、パトリオットミサイルの能力を向上する改修を行う。16式機動戦闘車と19式装輪自走155mmりゅう弾砲をさらに取得して、部隊の機動・展開能力を強化する。日本のこうした動きは周辺諸国を刺激して同時に軍事力構築を推進させ、地域に新たな軍拡競争をもたらす恐れがある。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年7月30日

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