SCOは世界で最も面積が広く、最も人口が多い総合的地域協力機構であり、多大な国際的影響力を持つ。国際情勢が複雑に入り組む中で、SCOが常に力強い協力の原動力と強大な生命力を保っている背景には、相互信頼、相互利益、平等、協議、多様な文明の尊重、共同発展の追求という「上海精神」がある。6年前、まさにビシュケクで習主席はSCOサミットに初出席し、「『上海精神』を発揚して共同発展を促進」という時代の強い声を発した。昨年6月、加盟国拡大後初のSCOサミットが青島で成功裏に開催された。従来の事業を受け継ぎ将来の発展に道を開くこの重要な節目において、習主席の主張によって方向性が指し示された。すなわち、「上海精神」をさらに発揚し、革新、調整、エコ、開放、共に享受という発展観を提唱し、共通の、総合的、協調的、持続可能な安全保障観を実行し、開放、融通、相互利益、ウィンウィンの協力観を堅持し、平等、相互参考、対話、包摂的な文明観を確立し、「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」グローバル・ガバナンス観を堅持し、時代の難題を解決し、リスクと試練を解消するというものだ。今や、歴史のカメラは再びビシュケクに向けられている。SCOが人類運命共同体の構築にどのような新たな貢献をするのか、人々は切に期待している。

世界で最も活力と潜在力に富む発展の地であるアジアは、世界の戦略の全局における地位を高め続けており、アジアの平和と安全は世界に影響を及ぼしている。その一方で、アジアの安全と発展は依然少なからぬ困難を抱えており、伝統的な安全保障上の脅威と非伝統的な安全保障上の脅威が交錯し、国際社会においては冷戦思考、ゼロサムゲームといった古い考え方が度々台頭している。平和と安定を維持し、安全保障上の試練に連携して対処することが、アジア各国の一致した共通認識となっている。CICAはアジアでカバー範囲が最も広く、参加国が最も多く、代表性の最も広い地域安全保障フォーラムであり、発足から27年間、アジアの平和・安定と地域交流・協力の増進に独特な役割を発揮してきた。中国はCICAの発展の歩みにおいて常に重要な役割を果しており、2014～16年、2016～18年の議長国を務め、CICAの発展推進に大きな成果を挙げた。2014年5月のCICA上海サミットで習主席の提唱した共通の、総合的、協調的、持続可能なアジア安全保障観は広範な共鳴と積極的な呼応を引き起こした。これはアジア各国の相互信頼と協力の促進、平和で安全かつ安定した地域・国際環境の共同構築にとって計り知れない意義を持つものだ。習主席の今回のCICAサミット出席により、人々はCICAの影響力の一層の拡大、全体的協力水準の引き上げへの自信を倍増する。

二国間関係の長期安定的発展を推進し、地域協力の勢いよい発展を促進し、多国間主義と世界の平和・安定を守る。中国外交はハイライト続きだ。習主席が近く開始する中央アジア歴訪が平和、発展、協力、ウィンウィンという時代の潮流にプラスのエネルギーを注入し、各国が手を携えてアジアの平和と繁栄という素晴らしい未来を共に創造する後押しとなることを、人々は信じている。（編集NA）

「人民網日本語版」2019年6月10日