グローバル金融危機の発生後、欧米先進国で表面化したさまざまな社会の混乱現象(「西方之乱」、欧米諸国の動揺)と、中国のますます発展へと向かう秩序ある統治状態(「中国之治」、中国の安定した発展)は極めて鮮明な対比を成している。もし、中国が歩み続けている発展の道を真剣に分析するならば、「中国之治」は中国独自の社会制度が持つ優位性が生み出したものである、という結論にきっと行き着くことだろう。
「世界の混乱」と明確に対照的であるのは、国内外の学者が「西方之乱」と「中国之治」の原因を分析する際、期せずして同じく、それぞれ政治制度の比較という視点から検討していることだ。欧米諸国において、政権交代が成されるのは常である。政党間の争いはますます熾烈さを増し、各国の政党は世論と選挙民の歓心を買うために、時として極端な主張に走り、理性や寛容さを失い、ひいては国民生活向上に関する重大な政策を実行に移すことも難しくなってしまった。欧米諸国の「三権分立」の政治制度の元では権力間で相互にバランスを取る目的は実現できたとしても、国内におけるさまざまな利益の調整は実に難しいことなのだ。
それに対して中国では、執政党としての中国共産党は「全ての利益を代表する党」であると同時に、誠心誠意中国人民のために尽くす党であって、中国の現代化事業において指導力を発揮し、規範を示し、調和を生み出していると専門家は考えている。
つまり、中国共産党による指導、そして中国の特色ある社会主義の発展の道を堅持することが「中国之治」を実現し、「中国崩壊論」を崩壊させる根源的な政治的保証であると言えるのだ。
(韓宇 中国人民大学)
「北京週報日本語版」2019年4月16日