習近平中国共産党中央総書記・国家主席・中央軍事委員会主席は３月１０日、第１３期全人代第２回会議・福建省代表団の審議に参加した際、「革新、起業、創造に適した優れた発展環境を築かなければならない」と強調した。

中国共産党第１９回全国代表大会以来、中国経済は高度成長から質の高い成長へと転換した。ハイテク、高付加価値、新興産業、サービス業などの新たな原動力は経済の質の高い発展を促す主な手段であり、また革新、起業、創造は経済成長の新たな原動力の急速な発展を促す重要な手段だ。

国家統計局が公表した２０１８年の国民経済発展に関する統計によると、新産業、新製品、新業態、新モデルは成長し続けており、戦略的新興製造業と戦略的新興サービス業も比較的速い成長を維持している。２０１８年のハイテク製造業の付加価値は前年比で１１．７％増加した。

しかし１３億９０００万人以上の市場を有し、国内総生産（ＧＤＰ）が９０兆元に達した国という点からみると、中国の革新、起業、創造の比重はまだ小さくムードも足りておらず、その活力は中国の経済社会発展へ決定的な影響を与えるまでには至っていない。そのため、革新、起業、創造に適した優れた発展環境を築くことは、依然として政府の重要なタスクだ。

中国の経済社会発展は改革の恩恵を受けており、中国共産党第１８回全国代表大会の後、党中央は全面的に改革開放を深化させるという決定を打ち出し、ボアオ・アジアフォーラム２０１８年度年次総会で習総書記は改革開放を深化させるという中国の決意と信念を全世界に伝えた。政府は行政簡素化と権限委譲、ビジネス環境の向上、市場参入ネガティブリストの実施などの改革の手段により、革新、起業、創造に影響を及ぼす体制・メカニズムの問題を解消し、革新、起業、創造を奨励する社会的ムードを作り出し、とりわけ中小企業の発展に有利な環境を提供し、ハイテク企業の成長を加速させるメカニズムを構築することで、市場の革新、起業、創造の活力を解き放つことを促せる。

革新、起業、創造には優れた法治環境が必要不可欠であり、世界第２位の経済体として、中国は国際的に普及している経済貿易ルールとのすり合わせを急ぎ、投資などにおける政策の透明性を高めるだけでなく、市場主体の合法的権益を平等に保護することを立法、法の執行、司法、法の順守などの各段階で徹底的に実行し、法治により政府と市場の境を定め、市場経済の規則を尊重し、市場化の手段により法治の枠組みの中で各種市場主体の利益関係を調整する必要がある。

実体経済の振興は中国の経済発展の支点であり、国を強くする資本でもある。また革新、起業、創造に適した優れた環境は実体経済を強くする基盤である。

「北京週報日本語版」2019年3月11日