習近平総書記は改革開放40周年祝賀大会での重要談話で、改革開放の偉大な歴史的意義を深く指摘した。改革開放は中国共産党の偉大な覚醒であり、中国人民と中華民族の発展の歴史における偉大な革命であり、近代以降の中華民族の偉大な復興を実現する大きな一里塚であったということだ。（文：王亜華・清華大学行政学部副学部長、教授。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載）

習総書記は談話で数多くの統計と実例を挙げて、現代中国発展の奇跡を示した。「3679億元だった中国の国内総生産（GDP）は2017年には82兆7000億元にまで増加した。これは年平均実質9.5％の成長であり、同時期の世界経済の2.9％前後を大きく上回る。世界のGDPに占める中国のGDPの割合は改革開放当初の1.8％から15.2％まで増加し、世界経済成長への寄与率は長年30％を超えている」。中国は世界の経済成長の記録を打ち立てた。人類の経済発展の歴史においても、これほどの人口を擁しながら、これほどの速さで、これほどの長い時間、これほど寄与率の大きな経済成長を実現した国や地域はない。

現代中国発展の奇跡、特に経済発展の奇跡について、理論界はすでに多くの議論をし、様々な側面から様々な説明をしてきた。例えば世界銀行は、第2次大戦以降7％以上の成長率を25年以上維持したエコノミーについて研究。（１）世界経済を十分に利用した（２）マクロ経済の安定を維持した（３）高い貯蓄率と投資率を保った（４）市場を通じて資源を配置した（５）責任があり、信頼でき、有能な政府を持った――との5つの経験をまとめた。だが現代中国発展の奇跡を説明するには、これだけでは不十分だ。

習総書記は重要談話で、改革開放40年の貴重な経験を「9つの堅持しなければならない」によって系統立てて総括し、現代中国発展の奇跡の全貌を示す総合的な説明を行った。（１）全ての取り組みに対する党による指導を堅持しなければならない（２）国民中心を堅持しなければならない（３）マルクス主義の指導的地位を堅持しなければならない（４）中国の特色ある社会主義の道を堅持しなければならない（５）中国の特色ある社会主義制度の整備と発展を堅持しなければならない（６）発展を最重要任務として堅持しなければならない（７）開放拡大を堅持しなければならない（８）全面的で厳格な党内統治を堅持しなければならない（９）弁証法的唯物論と史的唯物論の世界観と方法論を堅持しなければならない――。「9つの堅持しなければならない」は党と国民にとって非常に貴重な精神的財産であり、現代中国発展の奇跡の背後にある原因を理解する基本的手がかりであり、新時代において中国の特色ある社会主義を堅持し、発展させるうえで極めて重要な指導的意義を持つ。

習総書記は重要談話で方法論に言及し、現代中国発展の奇跡を理解するための新たな視野を示した。例えば、改革・発展・安定の関係を正しく処理するには、党による指導の強化と国民のパイオニア精神の尊重の融合を堅持し、「石を探りながら河を渡る」とトップレベルデザインの融合を堅持し、問題誘導と目標誘導の統一を堅持し、試行先行と全面推進の相互促進を堅持する必要がある。中国は改革開放を通じて「発展弁証法」を模索し、形成した。大胆に試み、突き進むことを奨励するとともに、実事求是、力を入れて取り組み物事を上手く仕上げることも堅持し、改革開放の長期安定的進展を確保した。

現代中国発展の奇跡は改革開放が創造したものであり、改革開放の経験は非常に貴重だ。習総書記の重要談話における改革開放40年の貴重な経験に対する全面的な総括には、重大な理論的価値と啓発的意義があり、新時代の改革開放の方向を指し示した。

改革開放40年の鋳造した中国の奇跡から経験を汲み取り、中国の特色ある社会主義の道、理論、制度、文化を堅持し、信奉と信念と自信を揺るぎないものにして、新時代において中華民族は新しい一層の奇跡を創造することが必ずできる。（編集NA）

「人民網日本語版」2018年12月24日