人類運命共同体構築を推進する上で、政党は世界的な重責を引き受ける覚悟を持ち、積極的に時代の責任を負うことができなければならない。伝統的に、政党は国内のことに専心し、世界の大多数の国の政党で国際的な事象に関心を持つところは非常に少ない。政党が主な精力を注ぐのは有権者を代表して議会で議論することだ。そんな中で、中国共産党が人類運命共同体思想を打ち出したのは、長期的でグローバルな視野に立ってのことである。中国共産党は中国国民のために幸福をはかる党であるだけでなく、人類の進歩のために奮闘する党でもある。中国共産党を世界最大の政党へと押し上げた力の源は、世界的な観点を持ち、時代の責任を負うだけの意志を持っていた点にある。中国共産党のこの経験は、世界各国の政党を非常に驚嘆させ、習近平総書記が演説で行った人類運命共同体についての説明は出席者の耳目を一新した。多くの政党指導者が次のような感慨をもらしている。「政党は民意に順応するだけでなく、民意を牽引するべきだ。特に、世界という高い見地から、時代の息吹と世界が前進していく方向を捉えなければならない」。 

将来を展望すると、グローバル・ガバナンス秩序としての「中国プラン」が打ち出した人類運命共同体構築の道のりが平坦であるはずはないだろう。最も重要な困難は、根強い現実主義権力政治観念と近代以来の欧米が世界を主導するという「西洋中心主義」思想である。近代以来、欧米が世界を主導する構造であったため、「欧米プラン」は今も世界で非常に支持されている。 

人類運命共同体が「欧米プラン」の深いもやを突き破るには、中華文明を時代の潮流と結びつけ、それぞれの文明が異なる内容・性質を併せ持ち、交流し、参考にし合う中で新たな発展の活力をみなぎらせ、より素晴らしい世界を築くよう促していかなければならない。