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第19回党大会を前に考える中国と世界
ジャーナリスト 木村知義  ·   2017-10-18  ·  ソース:
タグ: 党大会;中国;政治
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米国単独覇権の終焉 

前回党大会からの5年、世界はどう動き、中国はどう歩みをすすめたのかをふり返るとき、世界のもっとも大きな環境変化は米国にトランプ政権が誕生したことではないだろうか。トランプ政権の登場によって「予測不能」、「混乱」はたまた「迷走」という言葉がメディアを賑わせる。トランプ大統領への評価、見方はさまざまだが、一つだけ確かなことがある。米国単独覇権が決定的に揺らぎ始めたということだ。すなわち、世界は米国単独覇権の終焉の時代を生きることになったということである。

直近の国連総会での演説における「私は米国大統領として、常に米国を第一に考える。世界の中で米国が過分な負担を背負わされることを認めない」という言及にもそれは表れている。「アメリカファースト」というトランプ大統領のスローガンは従来型「覇権」の放棄という姿勢と表裏をなすものである。

米国が従来型「覇権」の放棄に向かう状況が一時的なものであり、いずれ軌道修正するか単独覇権に戻るという観測がないわけではない。しかし、もはや時代がそれを許さない段階に来ていることを、厳然たる事実として認識しておかなくてはならない。

中国が示す新たな世界像

そこで、中国はどう歩みを進めているかである。

我々が見ておかなければならない指標として、最低限だが、2015年開催の18期党中央委員会第5回全体会議で決定された「第13次5カ年計画」、「一帯一路」構想と今年5月開催の「一帯一路」国際協力サミットフォーラム、そして「上海協力機構」と直近の第9回「BRICS首脳会合」を、大きなひとつの文脈の中でとらえておくべきだと考える。

「一帯一路」構想、とりわけ陸のシルクロードベルト、「一帯」が対象とする地域は、地政学的に「歴史の回転軸」「ハートランド」と呼ばれ、世界の覇権争いにおける対立や抗争の火種が絶えなかった地域である。しかし構想では、この地に連綿と息づく「平和、協力、開放、包摂、相互学習、参照、互恵、ウインウインというシルクロード精神」を今によみがえらせ、実現しようというのである。旧来の対立や紛争を乗り越え、この地域で協力、共同建設、平和的発展の物語を描こうという、壮大な「夢」をわれわれに語りかけている。ここを平和的発展の地として協力、共助を実現できれば、21世紀の世界像を大きく変える可能性を秘めている。

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