２０１３年、２０１４年に続いて、習近平主席は今年１１月、３度目の中南米諸国訪問を行った。１１月１７日から１１月２３日にかけて、習主席はエクアドル、ペルー、チリを公式訪問し、ペルーのリマで開かれたアジア太平洋経済協力（ＡＰＥＣ）第２４回非公式首脳会議に出席した。これは中国政府の中国・中南米関係に対する重視を十分に体現している。習主席の今回の訪問は、中国・中南米の友好関係を新たな航程へと導くだろう。

習主席は訪問中、中国・中南米関係の発展に関して、①平和的発展協力の旗印を高く掲げる、②発展戦略のリンクを推進する、③協力のギアチェンジと加速を推進する、④協力成果の共有を実現し、中国・中南米関係を新たな高みへと導くという４つの提案を行った。この４つの提案は、中国が今後も中南米諸国と長く友好的に付き合い、協力して難関を切り抜け、中南米諸国が国情に合った発展の道を探ることを支持し、中南米が連合自強と発展振興を実現することを支持し、中南米が国際・地域社会でより大きな役割を果たすことを支持し、世界経済が力強く、持続可能で、均衡ある、包摂的な成長の道を歩むことを中国・中南米の共同発展が後押しすることを望むという願いを示している。

中国・中南米経済貿易は相互補完性が強く、それが双方の発展戦略をリンクさせる上で固い基盤となっている。また中南米の資源的な優位性により、中国はグローバルな発展において中南米の資源や市場と無関係ではいられない。中所得国の罠に陥った中南米諸国は、その発展を牽引する新たな原動力を必要としており、当然のこととして中国からの投資は中南米各国から熱望されている。中国は供給側（サプライサイド）構造改革を進め、「一帯一路」（「シルクロード経済ベルト」と「２１世紀海のシルクロード」）構想を推進しており、中国・中南米協力に歴史的かつ戦略的なチャンスをもたらしている。