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新安保法施行、日本の集団的自衛権行使が可能に
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· 2016-03-29 · 北京週報 |
タグ: 新安保法;集団的自衛権;政治 | 印刷 |
日本の安全保障関連法案が3月29日零時に施行され、歴代政権が「憲法」第九条に基づいて禁止してきた集団的自衛権の行使が可能になった。日本の自衛隊は他国軍に後方支援などを提供できるようになり、海外での活動も世界規模まで拡大する。戦後日本の安全保障政策は重大な転換を迎えた。武装組織に襲われた国連職員を救出する「駆けつけ警護」など国連平和維持活動(PKO)新任務の実施は今秋以降に先送りされたが、法的には運用が可能となった。主に野党が安保法の違憲性を指摘し廃案要求を提出しており、2016年夏に行われる参院選の争点になることは必至だと見られている。
安倍政権は2014年7月に憲法解釈変更による集団的自衛権行使容認を閣議決定した。安保法の施行後、米国など「密接な関係にある他国」が武力攻撃を受けた状況下で、日本政府が日本の「存立危機事態」であると認定した場合、集団的自衛権の行使が可能となる。
朝鮮半島に突発的事態が発生した場合を想定した「周辺事態法」は「重要影響事態法」と改称され、ほかにも新たに「国際平和支援法」が設けられた。これらの安保関連法により、自衛隊は地理的な制限を受けることなく他国軍に後方支援を提供することが可能となった。弾薬供給、離陸準備態勢にある戦闘機への給油など、支援範囲も拡大された。
このほか、安保法は治安維持活動にも踏み込み、武器使用基準を緩和してPKOに参加する自衛隊員の「駆けつけ警護」や他国軍との宿営地共同防衛なども可能にした。
安保法によって、自衛隊が平時から米艦を護衛する「武器等防護」や、海外でテロ襲撃事件に巻き込まれた日本人の救出も可能になった。平時及びPKO任務拡大の面では安保法施行後すぐ運用可能となるが、政府は「部隊行動基準」(ROE)や訓練の調整が必要であることなどを理由にひとまず今秋以降に先送りした。
安保法は2015年9月19日に自民・公明両党などの賛成により国会で可決された。当時、日本の民衆による長期間かつ大規模な抗議と反対が巻き起こった。
日本の新安保法正式施行について、中国外交部の洪磊報道官は3月28日の記者会見で、「アジアの隣国と国際社会が日本の軍事安全保障関連動向に強い関心を持っているのは、歴史的原因による。中国は日本が歴史の教訓を適切に汲み取り、平和的発展路線を堅持し、軍事安全保障政策において慎重に事に当たり、隣国との相互信頼増進と地域の平和安定に寄与する事をもっと行うことを希望する」と述べた。
「北京週報日本語版」2016年3月29日
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