２０１５年１２月１６日、習近平総書記は烏鎮で行われた第２回世界インターネット大会の開幕式に出席し、挨拶した。習総書記が挨拶でインターネットガバナンスを推進する「四大原則」と「五つの主張」を提起したことは、インターネット世界ガバナンス体系の変革を推進し、平和で、安全で、開放的で、協力的なサイバー空間を共に構築し、多国間の、民主的で、透明な世界インターネットガバナンス体系を構築する上で、重大な戦略的指導意義を持っている。

サイバー空間はバーチャル空間と現実社会との融合体である。サイバー空間の融合性はサイバー空間と経済社会との高度な融合として体現される。習総書記は次のように指摘した。「インターネットに代表される情報技術は日進月歩であり、社会生産の新たな変革を牽引し、人類の生活の新空間を創りだし、国家ガバナンスの新分野を切り開き、人類の認識レベルをきわめて大きく向上させ、世界を認識し、世界を改造する能力がきわめて大きく向上した。サイバー空間と経済社会、国内外との高度な融合性は、サイバー空間のガバナンスが法治化の軌道に沿って、革新の理念を以って、共有・共治を推進し、平和と安全を保障しなければならないことを決定づけている」。

ネットワーク経済の革新は発展の質と効果利益を向上させる。習総書記は、第１３次五カ年計画期間中、中国はネットワーク強国戦略、国家ビッグデータ戦略、「インターネット＋」行動計画を強力に実施し、積極的で向上心あるネットワーク文化を発展させ、ネットワーク経済空間を切り開き、インターネットと経済社会の融合的発展を促進するという方針を打ち出した。上記の三大戦略は、サイバー空間能力開発を強化し、データ主導型の経済発展を推進し、インターネットと経済社会の融合的発展を推進する重要なパワーとなり、「デジタル中国」構築、共有経済の発展、インターネットをベースにした革新的応用のサポート、発展の質と効果利益の向上といった面で重要な現実的意義を持っている。

サイバー空間セキュリティーの良好な秩序構築を保障する。安全と発展は飛翔にとっての両翼であり、駆動にとっての両輪だ。安全は発展の保障であり、発展は安全の目的である。習総書記は安全と発展の関係をこのように弁証的に指摘し、さらにネットワーク・セキュリティ問題の世界的属性や、ネットワークの監視・盗聴、サイバー攻撃、サイバーテロなど世界的課題についても提起した。そして、ネットワーク・セキュリティ保護の問題は、各国がともに努力し、対話交流を強化し、意見の相違点を効果的に管理し、国際ルール制定を推進し、情報技術の濫用を共同で抑制し、ネットワーク監視・盗聴とサイバー攻撃に反対し、サイバー空間での軍備競争に反対し、平和で、安全で、開放で、協力的なサイバー空間を共同で構築することが必要だ、との考えを示した。

サイバー空間が開放的協力、共有・共治へと向かうよう後押しする。中国共産党第１８期中央委員会第５回会議は、革新、協調、グリーン、開放、共有という五大発展理念を打ち出した。習総書記は開放的協力について触れた際、各国はインターネット分野の開放的協力を推進し、より多くの国や人々が情報時代の急行列車に乗ることができ、インターネット発展の成果を共有できるようにしなければならない、と指摘した。習総書記はさらに、ネット上の文化交流共有プラットフォームを作り、交流と相互参考を促進する必要があるとの考えを示した。サイバー空間という開放された複雑な巨大システムについて、習総書記は、ネットワーク・セキュリティは世界的な課題であり、局外にいて協調せずひとりよがりでいられる国は１つもなく、ネットワーク・セキュリティ保護は国際社会共通の責任であると指摘した。インターネットの国際ガバナンス推進の面では、複数の国が参画し、政府、国際機関、インターネット企業、技術者集団、民間機関、個人などそれぞれの役割を発揮し、サイバー空間運命共同体をともに構築しなければならない、との考えを示した。

挨拶で習総書記は、高い見地に立って、今後のサイバー空間ガバナンスの原則とアプローチは、サイバー空間の共通認識拡大、協力の深化、安全保障にとって重要な戦略的指導意義を持っている、と指摘した。

「北京週報日本語版」2015年12月17日