「二人同舟」
中国国家インターネット情報弁公室の魯煒主任は、「互恵とウィンウィンで未来を導く」と題した基調演説で、同じ船に乗った2人が力を合わせて困難を乗り越えた「二人同舟」という中国の故事を引用し、中米両国のサイバースペースにおける関係をそれに例えた。
それを踏まえて魯氏は、「中米がサイバースペースにおいて互いの優位性で補い合い、深く溶け込み、互恵・ウィンウィン関係を築くことは歴史の必然の選択だ」と指摘し、「我々は1艘の船に乗っている。どちらも相手を押して船から落とそうなどと思ってはいけない。ともに前を向いていかなければならない」と述べた。
魯氏はさらに、「今日のネットワークという船が乗せているのは2人だけではなく、中米両国だけでもなく、全世界の数十億の人々だ。我々はすでに分かちがたい発展共同体、利益共同体、運命共同体である」と指摘した。
中国紙「澎湃新聞」の報道によると、中米両国のインターネットユーザー数は合計9億を超え、世界の30%を上回っている。世界のページビュー数トップ10ウェブサイトを見てみると、中国のサイトが3、米国が7で、すべて中米両国の企業だ。トップ50サイトでは中国が10、米国が37で、中米両国で世界の94%を占めている。トップ100サイトまで広げても、中国が18、米国が72と、中米両国で90%を占める。世界のインターネット上場企業市価トップ20も中国が8社、米国が12社と、中米両国の独占状態だ。
「戦略的相互信頼は中米両国がインターネット業界で協力しウィンウィンの関係を築くための基盤だ」。浪潮集団董事長の孫丕恕氏は本誌の取材を受けた際こう語った。孫氏は、「インターネット大国である中米両国がサイバースペースで信頼し協力することは、世界全体にとって重大な意義がある」との見方を示した。