世界反ファシズム・抗日戦争勝利７０周年という特別な年に、中国は一連の記念活動を通じて自国の歴史と戦後国際地位の合法性を守り、中国の抗日戦争が果たした役割に対する西側国際世論の捻じ曲がった言論と地位の過小評価をはっきりと示す必要があったのであり、軍事パレードで抗日戦争勝利を祝うのはその形式の１つであった。

西側の一部メディアは軍事パレード前後に国共両党の対立を大げさに書きたて、問題を誤った方向へと導こうとしたが、９月３日の軍事パレードと記念活動には党派間の争いの色合いはなく、抗日戦争は中華民族と中国人全体の勝利であり、両党は敵と正対する「正面戦場」と敵後方における「敵後戦場」でそれぞれ重要な役割を発揮し、中国人民は各自の優位性でともに敵の侵入を防ぎ、国土と郷土を守ったことを強調するものとなった。軍事パレードを通じて、われわれは抗日戦争に命を捧げ努力したすべての同胞たちを偲んだのである。

残念なことに、米国メディアは今回の軍事パレードを政治的に解読しようとし、世界反ファシズム・軍国主義勝利７０周年を記念するという大きな背景を無視した。事実上、これはまさに米国の政治分野における私心と偏見をある程度体現している。戦後、米国は国際秩序を主導してきたが、自国の実力という優位性のほかにその合法性の重要な根拠となったのは、第２次世界大戦でファシズムと軍国主義を打ち破り、世界平和を守った功績である。

しかし、今、米国の欧州とアジアにおける２つの重要な同盟国であるドイツと日本は、第２次世界大戦の戦敗国であり戦争発動者である。ドイツは率直に歴史を認め過去と決別したが、日本は今に至るもこの間の歴史を正視せず、しかも米国の放任の下で平和憲法改正を試み、軍事上の戦後秩序の拘束を脱しようとしている。それと同時に、米国が抑制・防備しようとしている２つの大国、つまり中国とロシアはどちらも第２次世界大戦の戦勝国であり、程度は異なるものの反ファシズム戦争勝利のためにそれぞれ重要な役割を果たし、戦後秩序構築に参画する国際的合法性を有している。